西舘勇陽(中央大/投手/右投右打)は、2023年のドラフト上位指名候補として大きな注目を浴びている。西舘の基本プロフィール、選手としての特徴やプレースタイル、主な戦績、経歴などについて紹介する。
西舘勇陽の基本プロフィール
氏名(読み/ローマ字表記):西舘勇陽(にしだて ゆうひ/Nishidate Yuhi)
- 生年月日:2002年3月11日
- 投打:右投右打
- 出身地:岩手県
- 身長・体重:183cm・79kg
所属チーム歴:一戸南小(一戸スポーツ少年団)ー一戸中(軟式野球部)ー花巻東高ー中央大
※身長・体重は中央大学硬式野球部公式ウェブサイトより(2023年7月24日時点)
選手としての特徴・プレースタイル
花巻東高1年時から注目を浴びていた右腕。長身細身の体型から投じられるストレートの最速は150キロを超える。常時140キロ台後半から150キロ台を投じ変化球もスライダー、カットボール、カーブ、スプリットなど多彩。走者がいなくても投球時にクイックモーションを採用している。
力強いストレートと変化球で三振を奪う力に長けている一方で与四死球も多い。4年春のリーグ戦(東都大学野球連盟一部)では57回3分の2を投げ59奪三振、19与四死球だった。2023年6月に行われた侍ジャパン大学日本代表選考合宿では紅白戦に登板。最速151キロを計測するなど2回無失点、被安打2、奪三振1の内容だった。
2023年のドラフト候補で大学生の投手ではトップクラスの実力
2023年のドラフト候補では、佐々木麟太郎(花巻東高)や前田悠伍(大阪桐蔭高)ら高校生が注目を集めているなかで西舘は大学生の投手においてトップクラスの評価を得ている。プロ志望届を提出すればドラフト1位を含めて上位で指名される可能性が高い。
中央大のOBでは森下翔太(2022年1位/阪神)、牧秀悟(2020年2位/DeNA)、五十幡亮汰(2020年2位/日本ハム)、鍬原拓也(2017年1位/巨人)らがドラフト上位で指名を受けている。2017年の鍬原以来となる1位指名となるか注目が集まる。
西舘勇陽のこれまでの経歴
一戸中では軟式野球部に所属。2年時に第37回全国中学校軟式野球大会に出場。初戦では遊撃手として途中出場し、1打数ノーヒット(1三振)の結果だった。この大会で投手を務めた西舘洸希(現七十七銀行/社会人野球)は1学年上の実兄。
花巻東高では1年時からベンチ入り。菊池雄星(現ブルージェイズ)や大谷翔平(現エンゼルス)も背負った背番号「17」で臨んだ2年春の甲子園では、準々決勝の大阪桐蔭戦に登板。2.0回を投げ7失点(自責5)と打ち込まれた。この試合で根尾昂(現中日)には2ベース、藤原恭大(現ロッテ)にはヒットを浴びた。2年夏の甲子園では初戦の下関国際戦に登板3分の1回を投げ無安打無失点の内容だった。
2年秋の東北大会はベスト4で敗退し3年春の甲子園には出場できず。3年夏の岩手大会では決勝戦で佐々木朗希(現ロッテ)の所属する大船渡高と対戦。2番手として登板し4回1失点の投球内容で勝利に貢献した。夏の甲子園では初戦の鳴門戦に2番手として登板し5回3分の2を投げ6失点(自責4)と打ち込まれた。ドラフト候補として注目を浴びていたものの、プロ志望届は提出せずに中央大へと進学した。
中央大では1年秋からリーグ戦に登板。3年秋には5勝1敗、防御率1.70の成績でベストナインを受賞した。同年12月に行われた侍ジャパン大学日本代表の強化合宿に参加した。最高学年となり副主将として臨んだ4年春のリーグ戦では、9試合の登板で2勝4敗、防御率3.43の成績。6月に行われた侍ジャパン大学日本代表の強化合宿にも参加した。しかし第44回日米大学野球選手権大会の代表入りとはならなかった。
大学入学後は4年春までに優勝はなく全国大会への出場もない。
西舘勇陽の主な戦績
中学2年(2015年)
全国中学校軟式野球大会:ベスト16敗退
高校1年(2017年)
夏の岩手大会:3回戦敗退
秋の岩手大会:優勝
秋の東北大会:準優勝
高校2年(2018年)
春の甲子園:ベスト8敗退
春の岩手大会:優勝
春の東北大会:2回戦敗退
夏の岩手大会:優勝
夏の甲子園:1回戦敗退
秋の岩手大会:準優勝
秋の東北大会:ベスト4敗退
高校3年(2019年)
春の岩手大会:優勝
春の東北大会:2回戦敗退
夏の岩手大会:優勝
夏の甲子園:1回戦敗退
大学1年(2020年)
春季リーグ戦:開催中止
秋季リーグ戦:4位
大学2年(2021年)
春季リーグ戦:2位
秋季リーグ戦:5位
大学3年(2022年)
春季リーグ戦:6位
秋季リーグ戦:2位※ベストナイン受賞
大学4年(2023年)
春季リーグ戦:5位
※太字は全国大会