フィラデルフィア・76ersは6月1日(日本時間2日)、新ヘッドコーチにニック・ナースを招へいしたことを発表した。契約内容の詳細は公表されていない。
球団史上26人目の指揮官となるナースは、2018年から23年まで5シーズンにわたってトロント・ラプターズを指揮。1年目の2019年にラプターズを優勝に導いた。ヘッドコーチ1年目での優勝はNBAの歴史で9人目だった。
バスケットボール運営部代表のダリル・モーリーは、「ナースを新ヘッドコーチとして76ersに歓迎できることを非常にうれしく思います」と述べている。
「優勝実績や様々な経験、独特で創造的なアプローチから、彼が我々の最優先となりました。彼のリーダーシップと専門知識が、才能ある我々のロスターの潜在能力を完全に解き放つのに役立ち、フィラデルフィアにエキサイティングな新時代をもたらしてくれると確信しています」
ラプターズ史上9人目の指揮官だったナースは、2019-2020シーズンに勝率73.6%(53勝19敗)をマーク。最優秀コーチを受賞した。5シーズンで通算227勝163敗を記録。勝率58.2%はラプターズの球団最高記録だ。
ナースは「伝統豊かな街の歴史ある球団である76ersのヘッドコーチに就任できて光栄です。この素晴らしい機会を与えてくれたジョシュ・ハリスとデイビッド・ブリッツァー、オーナーグループに感謝しています」と話した。
「ここ5年、このグループと対戦するのは楽しくて大変な指導経験でした。次はその76ersを指導し、この素晴らしいファンのために自分の役割をこなすことを楽しみにしています」
ラプターズでの5シーズンのうち3シーズンでナースはチームをプレイオフに導いた。ポストシーズンの戦績は勝率61.0%(25勝16敗)。現役のNBAコーチでこの数字を達成しているのは、ナースを含めて3人だ。
ナースはラプターズでヘッドコーチになる前、2013-2014シーズンから2017-2018シーズンまでラプターズでアシスタントコーチを務めた。指導歴は30年超で、Gリーグでは優勝2回。2010-2011シーズンに最優秀コーチを受賞している。NBAとGリーグの双方で優勝と最優秀コーチ受賞を経験しているのはナースだけだ。また、ナースは2019年6月から男子カナダ代表チームのヘッドコーチも務めてきた。