2023年のNPBドラフト会議は10月26日(木)に行われる。そのドラフト会議でプロ志望届を提出すれば指名される可能性の高い有力な選手を紹介する。
2023年ドラフト会議で注目の高校生
投手
前田悠伍(まえだ・ゆうご)※9月20日プロ志望届提出
※ソフトバンク1位指名
所属:大阪桐蔭高
投打:左投左打
世代ナンバーワンとも称される左腕。2023年4月に行われたU18代表候補合宿にも参加。紅白戦では3回1安打無失点、4奪三振とここでも奪三振能力の高さを見せた。2年春・夏、3年春と3度の甲子園に出場し優勝、ベスト8、ベスト4といずれも好成績を残した。その3度の甲子園では44回を投げ64奪三振と三振を奪う力は屈指のものがある。ストレートとチェンジアップ、スライダーといった変化球のコンビネーションが抜群。2度出場した明治神宮大会でも2年連続で優勝の瞬間にマウンドに立っていた。中学時代にはカル・リプケンU12世界少年野球大会に出場し元木大介監督のもと世界一にもなっている。
最後の夏は大阪大会決勝で履正社高に敗れ甲子園出場はならず。しかしU-18日本代表に選出されU-18野球ワールドカップに出場。3試合の登板で3勝0敗、防御率0.42と好投し優勝に大きく貢献した。
9月20日にプロ志望届を提出した。
東松快征(とうまつ・かいせい)※9月7日プロ志望届提出
※オリックス3位指名
所属:享栄高
投打:左投左打
身長178センチ、89キロのガッチリした体型から最速150キロを超えるストレートを繰り出す左腕。カーブ、スライダー、チェンジアップなどの変化球の精度も高い。春・夏の甲子園、明治神宮大会といった全国大会への出場経験はないながらも、世代トップクラスの左腕として注目を浴びている。2023年4月に行われたU18代表候補合宿にも参加。紅白戦では3回2失点、3奪三振の内容だった。最後の夏は愛知大会準々決勝の愛工大名電戦で2回途中7失点と打ち込まれ敗れた。9月7日にプロ志望届を提出した。
武田陸玖(たけだ・りく)※9月21日プロ志望届提出
※DeNA3位指名
所属:山形中央高
投打:左投左打
140キロ台後半のストレートとスライダーが武器で世代トップクラスの左腕。全国大会の出場経験はないがドラフト上位指名候補として注目を浴びている。投手だけでなく野手としての能力も高く二刀流としての期待もかかる。2023年4月に行われたU-18代表候補合宿では打者としての能力も「投手としても良いですし打者としても一級品」と馬淵史郎監督が絶賛したほど。
最後の夏は山形大会決勝で日大山形に敗れ甲子園に出場できなかった。しかしU-18日本代表に選出されU-18野球ワールドカップに出場。投手としては3試合で1勝1セーブ、防御率0.00。野手としては打率.417(12打数5安打)、4打点と二刀流として優勝に貢献した。9月21日にプロ志望届を提出した。
平野大地(ひらの・だいち)
所属:専大松戸高
投打:右投右打
最速150キロを超える右腕。ストレートを中心としたパワー型の投球がメインとなるもスライダー、カーブ、フォークなどの変化球も巧みに操る。高校入学後から本格的に投手転向へ取り組んだ未完の大器。3年春の甲子園で2試合連続完投(1完封)を含む3試合に登板し、19回3分の1を投げ防御率2.33と好投した。夏の甲子園では登板機会がなかった。
プロ志望届は提出しなかった。
早坂響(はやさか・おと)※9月1日プロ志望届提出
※ロッテ4位指名
所属:幕張総合高
投打:右投右打
体の線が細い中ストレートの最速は150キロを超える。そのストレートと高速スライダーが武器の右腕。入学後に捕手から投手へと転向したこともあり投手の経験は浅い。本格的な投手の練習は2年秋以降ながら、3年夏の千葉大会では背番号1を背負って4試合に登板。5回戦の専大松戸高戦で平野大地との投げ合いに敗れた。そのため春夏の甲子園や明治神宮大会などの全国大会への出場経験なく高校生活を終えることになった。9月1日にプロ志望届を提出した。
木村優人(きむら・ゆうと)※9月24日プロ志望届提出
※ロッテ3位指名
所属:霞ヶ浦高
投打:右投左打
1年夏からベンチ入りしている140キロ台後半のストレートが中心の右腕。最速は150キロのコントロールされたストレートにスプリット、スライダーなどの変化球も操る。1年、2年時は外野手としての出場がメインで2年秋から主戦投手となった。打撃面でも注目を浴びており3年夏の千葉大会初戦では、4回無失点の好投だけでなくソロホームランも放った。しかし茨城大会決勝で土浦日大に敗れ甲子園出場ならず。
甲子園終了後、U-18日本代表に選出されU-18野球ワールドカップに出場。3試合の登板で1勝0敗、防御率1.17の成績を残し優勝に貢献した。9月24日にプロ志望届けを提出した。
東恩納蒼(ひがしおんな・あおい)※9月22日プロ志望届提出
所属:沖縄尚学高
投打:右投左打
身長172センチと小柄な右腕。最高球速は150キロに届かないものの、まとまりがありストレートとスライダーなどの変化球で勝負する。3年春・夏と2度の甲子園に出場し6試合に登板した。夏の沖縄大会で防御率0.00と好投したことで「ミスターゼロ」と称された。そのまま迎えた甲子園では初戦で完封勝利を挙げると、2戦目も9回1失点で完投勝利。続く準々決勝で慶応高には打ち込まれ敗退した。
甲子園終了後、U-18日本代表に選出されU-18野球ワールドカップに出場。3試合の登板で11回を投げ防御率0.00と好投し、金メダル獲得に大きく貢献した。9月22日にプロ志望届を提出した。
捕手
堀柊那(ほり・しゅうな)※9月13日プロ志望届提出
※オリックス4位指名
所属:報徳学園高
投打:右投右打
世代ナンバーワンとも称される捕手。1年時からベンチ入りし、秋には正捕手の座を獲得した。2年秋からは主将も務める。3年春の甲子園では「3番・捕手」として出場。5試合で打率.400(20打数8安打)の好成績を残しチームを準優勝に導いた。打撃だけでなく肩でも注目されており二塁送球タイムは2秒を切る。最後の夏は兵庫大会5回戦で敗退した。9月13日にプロ志望届を提出した。
寺地隆成(てらち・りゅうせい)※9月24日プロ志望届提出
※ロッテ5位指名
所属:明徳義塾高
投打:右投左打
内野守備もこなす強打の捕手。2年夏の甲子園では「4番・サード」で出場し打率.667(3打数2安打)と結果を残すも1回戦で敗退した。3年夏は高知大会準決勝で敗退し甲子園出場はならず。
しかし甲子園終了後に行われたU-18野球ワールドカップに日本代表として参加。「1番・ファースト」として全9試合に出場。打率.286、出塁率.412とリードオフマンとしての役割を果たし金メダルに大きく貢献した。9月24日にプロ志望届を提出した。
内野手
佐々木麟太郎(ささき・りんたろう)
所属:花巻東高
投打:右投左打
歴代最多となる高校通算130本塁打以上を記録している左のスラッガー。1年秋の明治神宮大会では初戦となった國學院久我山戦の第1打席の初スイングでホームランを放つなど2本塁打を記録した。2年春の甲子園では1試合の出場でノーヒットに終わった。
3年夏の甲子園では全4試合に「3番・ファースト」で出場。ホームランは出なかったものの打率.375(16打数6安打)、2打点の成績を残しチームをベスト8に導いた。
かごしま国体では1試合に出場し3打数ノーヒットに終わった。プロ志望届は提出せず。
佐倉俠史朗(さくら・きょうしろう)※9月7日プロ志望届提出
※ソフトバンク育成3位指名
所属:九州国際大付高
投打:右投左打
1年時から強豪の九州国際大付でベンチ入りを掴んだ逸材。体格がよく大柄で左の長距離砲候補。1年秋の九州大会では4番として九州大会を制覇。明治神宮大会ではベスト4に入った。準決勝の大阪桐蔭戦では前田悠伍からホームランを放っている。
2年春・夏の甲子園に出場。春は3試合で打率.364。夏は2試合で打率.125と苦しんだ。3年夏の甲子園は初戦で土浦日大に敗退。本塁打はなく4打数1安打の成績だった。9月7日にプロ志望届を提出した。
真鍋慧(まなべ・けいた)※9月13日プロ志望届提出
所属:広陵高
投打:右投左打
広陵のボンズとも称される左のスラッガーで長距離砲候補。2年春、3年春と2度の甲子園ではホームランこそでなかったものの、6試合で打率.476とその存在を存分にアピールした。秋の明治神宮大会には2度出場し1年時に1本、2年時には2本と合計3本のホームランを放っている。
3年夏の甲子園では優勝した慶応に敗れ3回戦で敗退した。自身は「3番・ファースト」で2試合に出場。一発こそでなかったものの打率.375(8打数3安打)と高打率を残した。9月13日にプロ志望届を提出した。
森田大翔(もりた・はると)※9月19日プロ志望届提出
所属:履正社高
投打:右投右打
強打が売りの右の長距離砲候補。1年時から試合に出場し2年で主力となった。甲子園には3年春、夏と2度出場。3年夏の甲子園では「4番・サード」として3試合に出場。打率.400(10打数4安打)、2本塁打と長打力を示した。
甲子園後に行われたU-18野球ワールドカップにも日本代表として参加。7試合で打率.278(18打数5安打)の成績を残し優勝に貢献した。9月19日にプロ志望届を提出した。
山田脩也(やまだ・しゅうや)※9月30日プロ志望届提出
※阪神3位指名
所属:仙台育英高
投打:右投右打
守備に定評のある右打ちのショート。仙台育英高では2年夏から3季連続で甲子園に出場した。優勝を果たした2年時には打率.364(22打数8安打)と好成績を残す。
主将として臨んだ3年夏は宮城大会で打率.615(13打数8安打)と大当たりだったものの、本大会では打率.200(25打数5安打)と苦しんだ。
甲子園終了後に行われたU-18野球ワールドカップに日本代表として参加。全9試合に出場し打率.190(21打数4安打)の成績を残した。