【試合後一問一答】キャリア初のダブルダブルに渡邊雄太「素直に喜んでいいかなって」

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杉浦大介 Daisuke Sugiura

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トロント・ラプターズの渡邊雄太が12月13日(日本時間14日)に本拠地スコシアバンク・アリーナ(カナダ・オンタリオ州トロント)で行われたサクラメント・キングス戦に途中出場し、12得点、10リバウンドのダブルダブル(2部門で二桁記録)をマークした。

渡邊にとってNBAキャリア初のダブルダブルを記録すると同時に、自己最多リバウンド(10)、自己最多ディフェンシブリバウンド(9)、今季自己最多得点(12)、今季自己最多フィールドゴール成功数(5)をマークする大活躍となった。チームも124-101で快勝し、2連勝を飾っている。

試合後、記者会見に登場した渡邊の一問一答は以下の通り(前半は英語、後半は日本語での質疑応答)。


【動画】渡邊雄太 初ダブルダブル後の記者会見

「全ての試合終了後に疲れ切っているべき」

――長い時間をプレイしたが。

嘘を言うつもりはありません。試合終了後はかなり疲れていました(笑)。けれど、そうであるべきだと思っています。コートに立つたびに、僕はハードにプレイし、エナジーをチームに注入しているつもりなので、全ての試合終了後に疲れ切っているべきだと思っています。

――ダブルダブル達成について。

自分自身をとても誇りに思います。終盤まで自分が9リバウンドを記録していることに気づきませんでした。自分が9リバウンドだと知り、(ダブルダブルまで)あと1リバウンドだと思い、掴み取りにいきました。

「何年にもわたって続けてきた練習がついに実を結んできた」

――今の自分の自信の度合いをどう表現するか。
 
自信は大きくなっています。あなたたちが見ていてもわかるはずです。オープンで打てる時は毎回、躊躇わずに打てています。もっと高確率で決めなければいけませんが、決まり始めるはずです。自信を持ってプレイし、シュートを打ち続けなければいけません。
 
――自信が持てた理由は、足の状態が良いためか、他の4人の選手たちとのリズムが良いためか。
 
何年にもわたって続けてきた練習がついに実を結んできたのでしょう。今年の夏とか、プレシーズンとかだけの話ではありません。何年もずっと練習を積んできました。だからこそ、これからもハードワークを続け、自信を持ってプレイを続けなければなりません。

※以下、日本語での質疑応答。

――今夜の試合前に2日間の休みがあったが、どんなことを考え、何をし、どういった気持ちで今日のゲームに臨んだのか。

前の2試合、シュートの確率が正直、良くありませんでした。ただ、シュートの確率が悪くても、とにかく打てば入るっていう自信を持って打ち続けようと、今日もまず自信を持ってプレイすることを心がけていました。

昨日、練習中にはコーチが『シュートを打ち続けろ』って言ってくれたり、試合中もフレッド(バンブリート)が何回も『どんどんどんどん打っていけ』って言ってくれたりしています。本当に今はすごく良い調子というか、自信を持ってプレイできていると思います。

「試合に出ればそれだけ数字も残せる」

――今日はキャリア初のダブルダブルをマークした。今後、こういう試合を当たり前にするために必要なことは。

今はプレイングタイムがある程度もらえたら、ある程度のスタッツを残せるんじゃないかなという自信があります。そこはチーム事情もあるので、別に僕にプレイングタイムをよこせとかそういうことを言っているわけではありません。ケガ人が帰ってきたら、もちろん僕のプレイングタイムが落ちる可能性も全然あります。

ただ、試合に出ればそれだけ数字も残せるっていう証明を今、できていると思うんで、こうやって自分のチャンスをしっかりものにして、コーチ陣にアピールしていければなというふうに思っています。

――20歳のスコッティー・バーンズが、同僚たちから「もっとやれ」と言われて活躍している。控えの渡邊選手も同様。若手や控え選手も積極的にいけばいいというラプターズのカルチャーをどう思うか。

フレッド(バンブリート)のリーダーシップがすごく大きいと思っています。彼がそうやって周りに言うことによって、自分たちも思い切ってプレイすることができますし、お互いを信頼しているからそういう声の掛け合いができるのだと思います。スコッティーは本当に素晴らしい選手なので、彼がアグレッシブにいけばいくほど、自分たちは良いプレイができています。

僕もベンチから出て、チームにエネルギーを与えるだけじゃなくて、得点の面でも今シーズンはしっかり貢献していかないといけないなと思っています。そういう意味ではリーダーのフレッドであったりとか、そういう選手が声をかけてくれるっていうのはすごくありがたいですね。

「ダブルダブルは本当に嬉しい」

――NBAで初めてのダブルダブルの感想は。

素直に喜んでいいかなっていうふうに思っています。NBAのレベルでダブルダブルをするってそんなに簡単なことじゃないですし、去年も何回かチャンスはあったなかで、なかなか達成できなかったことなので。今日はリバウンドもアグレッシブに取れたと思いますし、シュートの確率も悪くなかったんで、そういった意味ではダブルダブルは本当に嬉しいなと思っています。

――普段は数字に残らない貢献が売りだが、そのなかで気にしている数字はあるか。

個人的に気にしている数字はやはり3ポイントの確率です。去年、40%(の成功率で)一応決めれたんですけど、まだまだ打っている回数が少ないなかでのことでした。今シーズンはもっと打つ回数を増やした上で、絶対に最低40%はキープしなければいけないと思っています。

それ以外は特に気にしている数字はないですけど、シュートをもうちょっと打つことと、それに加え、(3P成功率を)40%以上は必ずキープするってことは気にしてやっていけたらと思っています。

取材&一問一答構成:杉浦大介 @daisukesugiura

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。