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NBL(旧男子バスケットボールトップリーグ)出身チームがリーグ上位を占めるB.LEAGUE(Bリーグ)において、bjリーグ(旧男子プロバスケットボールリーグ)出身の琉球ゴールデンキングスは西地区首位、京都ハンナリーズは同2位と存在感を示している。
Bリーグ初年度の昨シーズンは勝率5割に満たなかった両チームだが、今季はすでにチャンピオンシップ(CS)出場を決めるなど大きく躍進。現在、琉球(36勝11敗)は地区優勝にマジック8と迫り、対する京都(30勝17敗)も3月に入って8勝1敗と絶好調だ。
西地区のタイトルの行方を大きく左右する今季最後の直接対決は、果たしてどんな展開となるのか――?
【試合情報】
●開催日時: 3月31日(土)18:05~ / 4月1日(日)14:05~
●会場: ハンナリーズアリーナ(京都府京都市右京区西京極新明町1)
1. 琉球ゴールデンキングスが誇るリーグNo.1ディフェンスに挑む“全員バスケ”の京都ハンナリーズ
リーグ2位の勝率(.766)をマークする琉球の強さを語る上で欠かせないのが、就任1年目の佐々宜央ヘッドコーチの下で磨いた守備力だ。
ペリメーターディフェンス(3ポイントライン周辺の守備)に定評がある須田侑太郎と、身長211cmの高さを武器にゴール下に君臨する元NBA選手、ヒルトン・アームストロングを加えた今季は、内外で隙のないディフェンスを展開する。平均失点(65.8)は、2位のアルバルク東京(71.1)を大きく突き放して堂々のリーグトップだ。
3月25日の富山グラウジーズ戦でも、守備のギャップを作らせない完成度の高い守りで、日本人最高の平均16.5得点を稼ぐ宇都直輝をフリースロー成功のみの4得点(フィールドゴール 0/9)と完封して見せた。
琉球の堅守に対し、京都は全員でボールをシェアしてゴールに迫るモーションオフェンスで対抗する。2月4日に行われた前回の直接対決では、チーム全体で21アシスト、5人の選手が2桁得点を記録するチームバスケットで勝利をもぎ取った。シーズンを通しても17アシスト以上記録した試合で22勝7敗と、ボールを動かすことで好結果に繋げている。
注目は、プロ1年目のポイントガード(PG)、伊藤達哉だ。23歳の若き司令塔が、琉球自慢のプレッシャーディフェンスを、どれだけかき回せるかが勝敗の鍵を握る。
2. 規格外の男たち
開幕から好調を維持する両チームを支えるのは、今季チームに加入した海外出身プレイヤーたちだ。京都はジョシュア・スミスとジュリアン・マブンガの存在が光る。
身長208cm・体重138kgと驚愕のサイズを売りにするスミスは、インサイドの要として躍動。リーグ屈指の“分厚さ”を誇る巨漢センターは、平均得点(16.4)とリバウンド(9.4)でトップ10入りを果たしている。
マブンガは、どこからでも得点が奪えるシュート力に加え、アシストやリバウンドなど、様々な形で勝利に貢献することができる。38得点と大暴れした2月10日の新潟アルビレックスBB戦では、チームを勝利に導く決勝のブザービーターを決めるなど、勝負所でも強さを見せる。
一方、琉球を牽引しているのがアイラ・ブラウンとハッサン・マーティンだ。日本代表でも活躍するブラウン(2016年に日本国籍取得)は、類まれな身体能力を生かして攻守に存在感を示している。決してサイズ(193cm)に恵まれているわけではないものの、天性の跳躍力からぶち込む豪快なダンクは相手の脅威となっている。
平均得点(15.2)とリバウンド(8.4)でチームトップに立つ、22歳の“新人”マーティンの働きぶりも見逃せない。こちらも外国人ビッグマンとしては203cmと小柄な部類に入るが、筋骨隆々の体躯、爆発的な運動能力を武器に、攻守の核として力を発揮している。
過去4度の対戦では、リバウンド数で勝ったチームが白星を手にしているだけに、互いの外国人選手のインサイドでの奮闘ぶりが、勝敗を左右するといっても過言ではない。
3. 3ポイントコンテスト王者 vs 昨ファイナルMVP
攻撃にスペースとリズムをもたらす3ポイントシューターは、現代バスケットボールで欠かせない存在だ。その役を担うのが岡田優介(京都)と古川孝敏(琉球)である。プロバスケットボール選手でありながら公認会計士の顔も持つ岡田は、今季オールスターの3ポイントコンテストでも優勝している実力者。10月14日の西宮ストークス戦では7本もの長距離砲を沈めるなど、その爆発力を見せつけた。
対する琉球の古川も、日本代表で中心を担うリーグ屈指のスナイパーとして知られている。昨季のBリーグファイナルでは21得点をあげて栃木ブレックスを優勝に導き、ファイナルMVPに輝いた。栃木から琉球に移籍した今季は開幕からけがで出遅れたものの、11月に復帰して以降は、持ち前の勝負強さとリーダーシップで快進撃を続ける琉球を引っ張っている。
ともに1度入りだすと止まらないタイプだけに、どちらが先に“ゾーン”に入るか注目だ。
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京都に6ゲーム差をつけて首位に立つ琉球だが、ここで連敗するようであれば、その座は安泰ではなくなる。逆に京都としては、なんとしてでもホームで勢いに乗り、逆転優勝に望みをつなげたいところ。
緊迫の地区首位攻防戦を制し、タイトル獲得に近づくのは果たしてどちらのチームか?