【有馬記念2024注目馬】ダノンデサイル:2024年のダービー馬が初の古馬対決に挑む

一野洋 Hiroshi Ichino

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Jiji Press

今年の有馬記念(G1/芝2500m)は、フルゲート16頭で争われる。1年の総決算ともいえる特別なレースは、競馬ファンのみならず国民の多くが熱狂させられる。ここでは、有馬記念に出走予定の注目馬を紹介したい。

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ダノンデサイルは、父エピファネイア、母トップデサイルという名血を受け継ぐ今年の日本ダービー馬。エピファネイア産駒らしいスタミナとパワーに加え、母系から受け継いだ瞬発力も兼ね備えており、3歳世代を代表する存在として注目されている。

春は皐月賞に挑む予定だったが、横山典弘騎手がレース直前に歩様にわずかな異常を感じて出走の取りやめを申し出た。しかし鞍上の勇気ある進言が功を奏し、日本ダービーでは見事に巻き返した。好位からレースを進め、直線では後続を引き離す堂々たる走りで世代トップに立った。父エピファネイア譲りのしぶとい脚を存分に活かし、東京の2400mでその資質を証明した。

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秋シーズンはクラシック最終戦の菊花賞に1番人気で出走。スタミナ勝負が予想されたレースだったが、スローペースからの瞬発力勝負という展開が響き、6着に終わった。敗戦を経たものの、大きな崩れはなく、安定感のある走りを見せたことは評価に値する。

今回の有馬記念はダノンデサイルにとって初の古馬との対戦となるが、中山2500mというスタミナと総合力を問われる舞台はエピファネイア産駒の特徴に合致している。さらに、ダービーで示した能力からも距離適性に不安はなく、前目で競馬を進める柔軟性がこの舞台での強みとなる。

世代の頂点に立つダービー馬が、古馬の強豪たちを相手にどのような走りを見せるのか。スタミナとスピードを兼ね備えたダノンデサイルが有馬記念という大舞台で新たなドラマを作る可能性は十分だ。注目すべき一頭であることに疑いはない。

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一野洋 Hiroshi Ichino

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青山学院大学を卒業後、米軍厚木基地に就職。その後、NFLを題材にしたライターを目指して渡米。アメリカでは寿司職人を経て、日系フリーペーパーの編集者となりNFL、MLB、NBAなどを取材。帰国後はNFL日本語公式サイトのディレクション業務などに従事した。ライターとしてNFL、海外競馬、サーフィンをメインに扱い、これまでにスーパーボウル、凱旋門賞などの海外競馬、ジャパン・オープン・オブ・サーフィンなど取材経験あり。