もしバウアーがDeNAに復帰したら先発ローテ、外国人枠の運用はどうなる|プロ野球2025

森育海 Ikumi Mori

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2024年の横浜DeNAベイスターズは26年ぶりの日本一に輝いたものの、リーグ戦では3位に終わっている。来季こそはと機運が高まる中、トレバー・バウアー復帰を待ち望む声も少なくない。ここでは「もしも」バウアーがDeNAに復帰した場合について考えていこう。

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■バウアーに期待できること

2023年3月にDeNAと契約したバウアーは、ファームでの調整を経て5月に一軍初登板。打ち込まれた試合もあったが、日本の野球に適応してからは中5日、中4日も厭わずフル回転を続け、9月に負傷離脱するまでの4ヵ月間で19試合に登板、130.2回を投げて10勝4敗、防御率2.76の好成績を残した。

2024年はメキシカンリーグのメキシコシティでプレーし、14試合83.1回を投げて10勝0敗、防御率2.48と圧巻の成績を残した。8月にギランバレー症候群で離脱したが、復帰してチームの優勝に貢献。最優秀投手賞に輝いた。

出場停止期間を含めてここ数年は年間を通して稼働はできていないものの、先発として長いイニングを投げ、かつチームを勝利に導く投球は健在だと言える。

もしも来季、バウアーがDeNAに復帰する道を選び、開幕からフル稼働できた場合、30試合登板、200回、20勝、防御率2点台前半といった沢村賞級の活躍が期待できるだろう。さらにポストシーズンでもフル回転すれば、多ければ5試合ほどの登板が見込める。DeNAがリーグ優勝、日本一連覇を目指す上で、大きな戦力になることは間違いないだろう。

■先発ローテーションはどうなる?

次に、バウアーがDeNAに復帰した場合の先発ローテーションを考えてみよう。2024年のDeNAはエースの東克樹を筆頭に、新外国人のジャクソン、ケイの3投手がローテの柱となった。そこに大貫晋一、石田裕太郎、濱口遥大らが続き、吉野光樹、石田健大、中川颯、平良拳太郎、森唯斗らも先発を務めた。

現状で来季のローテ候補は東、ジャクソン、ケイは当確と言っていいだろう。残りの枠を大貫、石田裕、吉野や、故障からの復帰を目指す石田健、平良、ドラフト1位の竹田祐といったメンツが争うことになる。

ここにバウアーが加わると、東に次ぐ2番手に入ってくるだろう。2023年の今永、東がそうであったように、仮にバウアーが中4、5日で投げるとしても東のローテをはずらさず、バウアーの登板を調整することになると思われる。しかしそれ以外の投手に関しては、よほど好投が続かない限り、変則的なローテとなりそうだ。

■外国人枠の運用はどうなる?

プロ野球では2020年のコロナ禍以降、出場選手登録(29人→31人)、ベンチ入り(25人→26人)、外国人出場登録(4人→5人)の枠が増えており、2025年も継続されることが決まっている。

2024年は投手はジャクソン、ケイに加えて中継ぎのウィック、ウェンデルケン、ディアスが、野手はオースティン、フォードが一軍で出場した。主にジャクソン、ケイ、オースティンが登録され、残りの枠をウィック、ウェンデルケン、ディアス、フォードが争う形だった。

オフにウェンデルケン、フォードが退団し、現時点で新外国人の加入は発表されていない。このままならジャクソン、ケイ、ウィック、ディアス、オースティンの布陣となる。ここにバウアーが加わった場合、ディアスが外れることが多くなりそうだ。

■復帰の可能性は?

現時点で、バウアー復帰の可能性は未知数だ。バウアー本人も、2024年同様メジャー復帰を最優先に考えているだろう。しかし代理人のレイチェル・ルーバ氏が、DeNAを含む複数の日本の球団と交渉していることを明かしており、その可能性は充分にある。

ライデル・マルティネスの読売ジャイアンツ入りが決まり、FAでの補強もなかったDeNAが、大型補強の一手としてバウアーの獲得に成功するか。実現すれば、悲願のリーグ優勝がグッと現実的なものになる。

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森育海 Ikumi Mori

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フリーランスのライター、エディター。子供の頃から野球が好きで、プロ野球、高校野球、大学野球など幅広く応援・観戦。学生時代には新聞社のアルバイトで高校野球の紙面作りに携わる。大学卒業後は一般企業を経て、スポーツメディア業界に転職、独立。