ワイルダーがジョシュアの「臆病な」戦い方を強烈に批判。期待されるヘビー級統一戦の可能性も否定

Sporting News Japan Staff

ワイルダーがジョシュアの「臆病な」戦い方を強烈に批判。期待されるヘビー級統一戦の可能性も否定 image

▶スポーツ観るならDAZNで。1ヶ月間無料トライアルを今すぐ始めよう

デオンテイ・ワイルダーがアンディ・ルイスJrを破ったアンソニー・ジョシュアの戦いぶりを「踊って、掴んで、ジャブを打って、そしてクリンチしただけ」の作戦と表現した。さらにジョシュア対ワイルダーの世界ヘビー級統一戦は実現することはないだろうとの考えも示した。

6月にそれまでまったくの無名だったルイスにキャリア初となる衝撃的な敗北を喫したジョシュアだったが、先週末サウジアラビアで行われた再戦では終始冷静に距離を保った戦いぶりでルイスを破り、WBA (スーパー)、WBO、IBFのヘビー級王座に返り咲いた。

だがWBCヘビー級王者のワイルダーはジョシュアの消極的な戦いを非難した。

「ジョシュアはただ勝つためだけの戦いをした。リングの中をずっと逃げ回っていただけだ。ジョシュアはウラジミール・クリチコをキャンプに呼んだらしいけど、彼がやったのは基本的にクリチコの真似だ。ジャブを打って、掴んで、クリンチをするってやり方さ。ジョシュアが今夜やったのはそれだけだ」とワイルダーはスポーツ誌『The Athletic』に語った。

「ジョシュアはとても臆病だった。ただ倒されずに生き残ることだけしか考えていなかった。クリチコと同じだ。ボクシングは相手を圧倒するスポーツだぜ」。

「俺だったらあんな戦いはしない。前に負けた相手から逃げ回って、ジャブを打って、掴んで、クリンチをするってことはね。俺だったら世界中に俺の強さを見せつけて、誰が世界一強い男かということを示してやる。ヘビー級がこんな状態だからこそ、誰が一番かを証明するべきときなのだ」。

「俺が世界一でないと誰が言える?俺はどの戦いでも客がカネを払って見に来た物、すなわちヘビー級ボクシングを見せてきた。客はノックアウトを見に来るのさ。そこではドラマチックなものが求められているわけだよ。キャンバスに倒れこむ男とかね。客はそういうものを見に来る。それが俺の信念だ」。

ジョシュアの次防衛戦はオレクサンドル・ウシクかクブラト・プレフとの指名試合になる可能性が高いと見られているが、ジョシュア自身はワイルダーと戦いたいとも述べている。

だがワイルダーはこう言う。「ジョシュアとの統一戦はあり得ないだろうね。人々は無駄な期待はしないほうがいい。だってそれは起こらないのだから」。

「ジョシュアのプロモーター(マッチルーム・ボクシングのエディ―・ハーン氏)はどれだけ客が集まって、どれだけチケットが売れたかって自慢気に言うけど、そんな数字には誰も興味はないよ。人々が見たいのは真のヘビー級の戦いなのだよ。それ以外の物には意味はない」。

「俺は危険すぎる存在なのさ。俺が今までリングでやってきたことを見ればわかるだろう。俺は逃げ回ったりしない。ルイスでさえジョシュアに勝てるのだから、俺が相手になったら一体どうなると思う?だから彼らは俺とはやりたがらないのさ」。

ワイルダーはまたルイスに対しても強烈な批判を浴びせる。ルイスはジョシュアとの初戦に勝利した後、「3か月間のパーティー漬けの日々」を送り、再戦に際して調整不足であったことを認めている。

「ルイスは試合前には調子は良いなんて言っていた。それなのにお笑いだ。すべてが終わった後で、食べ過ぎて練習不足だったなんて言い出す。食べ過ぎて、練習不足?それでもボクサーか」。

「俺は真剣にボクシングをやっている。彼らのことはよくわからない。ただ俺に言えることは、とにかくチャンピオンになって歴史に名前が残ればいいなんてことは考えてもいないということだ」。

「俺は伝説を作る。伝説の王者だ。それが俺の望むことだ。アメリカは俺のようなチャンピオンを求めているはずだ」。

 

(原文:Deontay Wilder blasts 'hesitant' Anthony Joshua, dismisses unification talk
翻訳:角谷剛)

Sporting News Japan Staff

Sporting News Japan Staff Photo

日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。