河村勇輝「自分にできることはできたんじゃないかなと思っています」|現地4月13日マーベリックス戦後一問一答

宮地陽子 Yoko Miyaji

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メンフィス・グリズリーズの河村勇輝が、4月14日(現地13日)にテネシー州メンフィスのフェデックス・フォーラムにて行われた自身にとって今季のラストゲームとなるダラス・マーベリックス戦後にメディアの取材に応じた。

レギュラーシーズン最終戦にベンチから出場した河村は、28分5秒間のプレイで自己最多となる12得点、5リバウンド、5アシスト、1スティールを記録した。

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以下、河村の試合後の一問一答(日本語での質疑応答。質問は要約)。


自分にできることはできたんじゃないかなと思っています。

──最高の結果だった。

河村:そうですね。まずはチームが勝ったことが何より嬉しいですし、少しは勝利に貢献できたんじゃないかなっていうふうには感じているので、それが一番です。

──今季最後のNBAの舞台で思い切りプレイして。

河村:本当に最高でしたし、本当にこういった形でプレイすることが自分の直近の目標でもあります。こうやって30分近く出たときに、しっかりとチームに貢献できるように、良いプレイはしたいなというふうに思っていました。

──どんな思いで挑んだ?

河村:レギュラーシーズン最後ですし、2ウェイプレイヤーはプレイインだったり、プレイオフに出れないので、本当に今シーズンラストの締めくくりになるなっていうふうに思っていて。Gリーグで培った経験だったりを、この、今シーズン最後の舞台で生かせたらいいなって思っていた。

そういったなかでシュートのタッチだったり、ディフェンスのところでも、もちろん、もっとよりよくなっていかないといけないと思うんですけど。まぁ自分にできることはできたんじゃないかなと思っています。

──前半のノールック背面パスには観客も沸いていた。

河村:これからのプレイインやプレイオフに向けて良いエナジーを自分のプレイでチームに与えることができればいいなと思ってたし。また、それが今日の勝利にも繋がる良いプレイになったんじゃないかなって思うので。まぁ、あれがひとつ、僕の仕事かなとは思っています。

──スーパープレイを決めた後にはベンチもかなり盛り上がっていた。

河村:そうですね。ジャ(・モラント)とかスコッティ(・ピッペンJr.)からは、本当に自分らしくプレイしろよっていうふうに言われてたんで。そうですね。彼らの喜びっていうのは見えてましたね。

──プレシーズンで同じぐらいのプレイタイムを得たときと今日の試合とを比べて、自分の成長を感じたか?

河村:そうですね。しっかりとゲームをゲームコントロールしながら、ある意味、良い余裕を持ちながらプレイできてたかなと思いますし、しっかりと正しい選択をワンプレイ、ワンプレイ通してできていたんじゃないかなというふうに思うので。それが経験だったりとか、Gリーグで培ったものによって、良い選択肢をする余裕が身についたんじゃないかなとは思っています。

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これからもっと厳しい試練やタフな状況が続いていく。

──NBAは楽しめたか?

河村:そうですね、まぁ、本当にまだ旅の途中ですし、これからもっと厳しい試練やタフな状況が続いていくと思うので、頑張っていければいいなと思っています。

──シーズンを振り返ってわかった課題は?

河村:課題を挙げればキリがないですけど、やっぱりディフェンスの部分っていうのはもっとよりよくならないといけないと思います。どれだけパスやシュートができて、それでオフェンスに貢献できたとしても、やっぱりディフェンスができなければローテーションだったりとか、チームに求められることは難しいかなと思っている。

そこはこの夏、しっかりと体作りからまたやり直して、強い体を作って、またディフェンスのやり方だったりとか、考え方っていうのも学びながら、そういったところはよりよくなっていければいいなと思っています。

──シーズン通してNBAで過ごして、想像通りだったこと、想像とは違ったことは?

河村:ひと言で言うと本当に厳しい世界。プレイオフ直前に監督が解雇されたり、トレードでずっと一緒に戦ってきたチームメイトが次の日に急にいなくなることだったりとか。それは聞いていたことではあったんですけど、いざ自分で感じると、本当に厳しい世界に自分がいるんだなというふうに感じます。思ってた以上に、本当に厳しい世界にいるんだなというふうに感じていました。

──新しいヘッドコーチになって、システムが少しずつ変わっている? やりやすさは?

河村:どちらかというと、そうですね。やっぱりヨーロッパの方なので。ヨーロッパのバスケットって、日本にかなり普及してきているというか。というので、もともとやってた感覚が少しずつチームの中にもあるような感じはしているんで。そういった意味では、やりやすさはありますね。

(アジアカップは)プレイできればいいなとは思ってますけど、今後の感じで決めたい。

──今後の予定。

河村:チームに帯同して。まぁ、ベンチには入れないんですけど。いつもの定位置に座って、エナジーをチームに送りたいなと思っています(笑)。

──シーズンの後は?

河村:まだ正確なことは決めてないんですけど、サマーリーグにはもちろん出たいなというふうに思ってます。この後、サマーリーグ含めてNBAの契約のところがどうなるかっていうので、アジアカップの出場をするかしないかっていうところが決まるんじゃないかなっていうふうに思っています。

ただ、僕の一個人の気持ちとしては、やっぱりオリンピックに出たいんで、オリンピックに出るためにはここのアジアカップから始まっているっていうか、FIBAランキングを上げるっていうところはオリンピックにつながると思っているんで、プレイできればいいなとは思ってますけど。ちょっとそれは今後の感じで決めたいなとは思ってます。


グリズリーズは次戦、16日(現地15日)にアウェイでゴールデンステイト・ウォリアーズとプレイイン・トーナメントで対戦する。2ウェイ契約選手である河村はポストシーズンに出場することができず、ベンチからチームを見守る形となる。


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宮地陽子 Yoko Miyaji

東京都出身。ロサンゼルスを拠点とするスポーツライター。バスケットボールを専門とし、NBAやアメリカで活動する日本人選手、国際大会等を取材し、複数の媒体に寄稿。著書に「The Man ~ マイケル・ジョーダン・ストーリー完結編」(日本文化出版)、「スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ」(集英社)、編書に田臥勇太著「Never Too Late 今からでも遅くない」(日本文化出版)