5月1日、2024-2025シーズンをGリーグのインディアナ・マッドアンツでプレイし、シーズンを終えた富永啓生のオンライン帰国報告会見が行われ、富永が日本のメディアに対して現在の心境を語った。
質問は今シーズンの振り返りからこの夏の活動や将来の動向まで多岐にわたった。今回はその中からマッドアンツでのシーズンの振り返りについてお届けする。
以下、富永の一問一答の一部を抜粋してお届けする(質問は要約。質疑応答の順番は読みやすさを考慮して一部入れ替えている箇所あり)。
1本のシュートに対する重みを実感したシーズン
——Gリーグでの今シーズンを振り返って一番成長したところと、もっと力をつけなければいけないと感じたところは?
富永:一番成長したところはディフェンスの部分とフィジカルの部分で、コーチ陣からも言われましたし、そこはシーズン序盤から比べてすごく成長できたかなとは思います。本当にこれからが本番ですが、もっと成長しないといけないところもその部分なのかなと思っています。
オフェンスの部分は自分が今までやってきたことをやり続けることだと思うので、ディフェンスのフィジカルな部分をもっともっとレベルアップできたらいいなと思っています。
——これまでは長い時間出て大量得点を稼ぐことが多かった。Gリーグではスポット起用でも最終的に決まるようになってきたが、なにか掴んだのか。
富永:そうですね。今までは長い時間出て活躍するタイプの選手でしたが、どれだけ短い時間でアピールできるか、どれだけ短い時間で自分が痕跡を残せるかというところが一番重要で重視されていました。
その意味で今シーズンは特に、1本1本のシュートの重みだったり、最初のシュートを決めるか決めないかで変わってくるところがあったので、その1本のシュートに対する重みってとこはすごく実感したシーズンになったのかなと思います。
——メンタル面が一番大きかったという感じか。
富永:やっぱりメンタル面が一番大きかったですね。今までに経験がない、いつ呼ばれるかわからない、今日呼ばれるかすらわからないという状態の中でのプレイだったので、メンタル面でアジャストするのに時間がかかったかなと思います。
プレイタイム獲得の壁はコーチからの信頼してもらうこと
——プレイタイムを勝ち取った時はパフォーマンスをあげていたが、プレイタイムを勝ち取るために乗り越えないといけない壁はなんだったのか。
富永:今年はルーキーシーズンというのもあって、信頼を勝ち取るためにはやっぱり日頃の練習のところからアピールというか、コーチから信頼してもらえるようにならないといけなかったってところが一番大きな壁だったのかなと思います。
ベテラン選手が多いチームだったっていうのもあって、そういう意味でもコーチからの信頼というところが一番大きかったかなと思っています。
——コーチから信頼を得るためには具体的にどうしていけばよかったと思うか。
富永:もちろん自分個人として、まずディフェンスが一番成長しないといけない部分だと実感していました。シーズン通して、そこの部分も少しは上達できたかなってところはあるんですけど、もっともっとそこを上達させて、オフェンスだけじゃないってところを証明していかないといけないなとすごく実感しました。
——ベンチに座っている間はどういう視点で試合を見ていた?
富永:自分が出たらどうできるんだろうなっていうことはもちろん考えてましたし、プラス本当にムズムズする気持ちはありましたね。
コンディションを整えるのが一番難しい
——大学時代とは違う、いつ出るかわからない難しい状況でどういうふうに自分の気持ちを保っていたのか。
富永:やっぱり一番難しいのがコンディション整えることでした。急に呼ばれてプレイするということが多くて、いつでも準備をしておかないといけない状態、準備しても出るか出ないかわからない状態だったので、その点で難しい部分はありました。
が、本当に前向きに捉えて、やるべきことをやるっていうことだけを考えてシーズン過ごしてたかなというところではあります。それこそオフの日でも体育館に行って、あまり試合出てない選手たちとちょっと1対1や、2対2だったり動いてっていうのはよくやっていました。
——富永選手は常に前向きだが、気持ちが上がらない時はあまりない?
富永:全くゼロではもちろんないですし、そういう時もあります。それこそ全く試合に出れないとやっぱり辛いですし、メンタル面では大変ではあります。まあそういう時はもうとりあえず初心に戻って、とりあえずバスケットが好きでそれをできていることに本当に感謝しながらやっている感じです。
関連記事
本サイトに掲載されているリンクから商品の購入やサービスの契約をされた場合、本サイトが収益を得ることがあります。