ヘビー級ボクシングTop12【2024年最新】ウシクが依然1位、新世代勢も続々クランクイン

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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去る10月13日、サウジアラビア・リヤドでアルトゥール・ベテルビエフとドミトリー・ビボルが、ライトヘビー級の歴史に残る戦いを繰り広げたが、ノックアウト・オブ・ザ・ナイトはファビオ・ウォードリーのものだった。東京五輪銅メダリストのフレイザー・クラークを第1ラウンドで容赦なくノックアウトに沈め、英国と英連邦のヘビー級タイトルを防衛した。

この夜に先立つ3月、ウォードリーとクラークは2024年のベストファイトのひとつをロンドンで繰り広げ、引き分けに終わった。それ故に多くの格闘技ファンは、再戦は実力の拮抗した2人のファイターによる消耗戦になるだろうと予想していた。しかし、ファンは大きな驚きを味わうことになった。

最初のラウンド残り1分を切ったところで、ウォードリーはクラークをぐらつかせる強烈な右パンチを放った。コーナーに追い込まれたクラークは果敢に反撃を試みたが、さらに2発の強烈な右を打ち込まれ、意識が薄れるままに思わず膝をついた。レフェリーのビクター・ロックリンは直ちに試合をストップした。

英『MailOnline』紙によると、クラークは近くの病院に運ばれ、試合翌日に頬骨と顎の手術を受けた。6週間から8週間で完全に回復すると予想されている。東京五輪後のプロ転向以来、世界戦を目指してハイペースで試合をこなしてきたアマチュアエリートだが、一時休止を強いられることになった。

一方、このキャリア最高の勝利をもって、ウォードリー(18勝0敗1分、17KO)は本誌ヘビー級ランキングで11位にデビューした。ディリアン・ホワイトの弟子である英国戦士の参入により、ナイジェリアのパンチャー、エフェ・アジャグバはランキングから外れ、フランク・サンチェスはひとつ順位を下げて12位となった。

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ヘビー級シーンは、「4強時代」(ウシク/フューリー/ジョシュア/ワイルダー)から着実に変わりつつある。

注目記事:大谷翔平の最新成績&ランキングまとめ(外部配信)

ヘビー級ランキング:スポーティングニュース選出Top 12

順位選手名保持タイトル戦績順位変動(10月15日策定)
1オレクサンドル・ウシク

WBA/WBC/WBO/リング誌

22-0
(14KO)
-
2タイソン・フューリー 34-1-1
(24 KO)
-
7ダニエル・デュボアIBF22-2
(21 KO)
-
4ジョセフ・パーカーWBO暫定35-3
(22 KO)
-
5張志雷(チャン・ジーレイ) 27-2-1
(22 KO)
-
6アギット・カバエルWBC指名挑戦者25-0
(16KO)
-
3アンソニー・ジョシュア 28-4
(24 KO)
-
8マーティン・バコレ 21-1
(16 KO)
-
9フィリップ・フルゴビッチ 17-0
(14KO)
-
10ジャレッド・アンダーソン 17-0
(15KO)
-
12ファビオ・ウォードリー 18-0-1
(17 KO)
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11フランク・サンチェス 24-1
(17 KO)
-1

世界ヘビー級最高ボクサー:オレクサンドル・ウシク

ウクライナの魔術師オレクサンドル・ウシクがクルーザー級で躍進を続けていた頃、この無敗のチャンピオンはヘビー級でも大活躍すると目されていた。実際、その期待を裏切らず、アンソニー・ジョシュアから3本のベルトを奪い取り、2つの印象的なポイント勝利を収めた。

ロシアとウクライナの紛争もあって、ウシクはしばらく選手活動を休止していた。37歳のテクニシャンは昨年8月に復帰し、イギリスのダニエル・デュボアを9ラウンドで打ち負かすと、件の通り、ヘビー級史上初の主要4団体王座統一という絶対的な栄光を目指した。

ウシクのタイソン・フューリーに対する勝利は、殿堂入り確実の彼のキャリアの中でも最高の功績になるだろう。卓越した技術を持ちながらも、国を背負う兵士のような勇気を持つウシクは、今やこの競技における史上最高の選手として確固たる地位を築いている。

原文:Top 12 best heavyweights in boxing: Rankings for weight class starring Fury, Usyk, Joshua, Wilder
翻訳/編集:スポーティングニュース日本版編集部 神宮泰暁

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。

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