2024-2025シーズン途中にNBA史上有数の大型トレードを断行したロサンゼルス・レイカーズだが、NBAプレイオフ2025でファーストラウンド敗退となった。
ルカ・ドンチッチとレブロン・ジェームズというスーパースターコンビを擁して期待されたレイカーズだが、ロスター全体としてはポストシーズンを勝ち抜けるほどではなかったことが示された。ドンチッチとジェームズがコンビを組んでからの3か月を振り返りつつ、レイカーズはすぐに短期的、そして長期的な成功のためのロスター構築に焦点をあてていくことになる。
最初の仕事となるのは、40歳のジェームズが確実にNBAで23年目のシーズンに戻ってくるようにすることだろう。そしてドンチッチとの延長契約交渉も控えている。その後は、JJ・レディック・ヘッドコーチのビジョンに合い、ドンチッチとジェームズを補完できるような選手たちの獲得に集中だ。
ここでは、来季タイトルを目指すようなチームをつくるためのレイカーズの次のステップをまとめる。
レイカーズのオフシーズン展望

オフシーズンに臨むレイカーズのロスターに必要なことは明確だ。特にフロントコートの補強である。
2月のドンチッチ入団会見で、ロブ・ペリンカ社長は「ロスターが完成するにはまだ引き続き仕事がある」と述べ、「ビッグマンが必要なのは分かっている」とつけ加えた。
ペリンカはトレードデッドラインの時点でビッグマンの市場は「枯渇」していたとし、「そのポジションに関してはおそらく、きたるオフシーズンになるのがより現実的だろう」と述べている。
レイカーズはシャーロット・ホーネッツからマーク・ウィリアムズを獲得しようと動いたが、フィジカルの問題で破談に。一部では、オフシーズンにレイカーズがもっと大きな動きに出るとも憶測された。
そんな大型トレードを行うとしたら、2031年のドラフト1巡目指名権が含まれるだろう。ドンチッチ獲得の際に残すことができた貴重な指名権だ。ドンチッチのこれまでの成功の歴史に基づき、レイカーズはロブを受け、リムを守れる身体能力に優れたビッグマンの獲得を目指すだろう。
もうひとつ、レイカーズが優先するのは、3&D(3ポイントショットと守備を得意とする選手)の獲得だろう。ジェームズとドンチッチのショットクリエイト能力は、チームメイトに多くのオープンショットの機会を与える。確実なシューターがいれば、そのスキームやレディックHCのビジョンに完ぺきにフィットするだろう。
一方、守備でも3&Dの選手によるペリメーターでの守備が、ドンチッチの守備での不足や高齢となったジェームズの衰えを補えるはずだ。
ミネソタ・ティンバーウルブズ相手にプレイオフ・ファーストラウンド敗退に終わったことで、レイカーズは選手層の薄さや、指揮官が控えメンバーを全般的に信頼していないことが露呈された。もともとフリーエージェントで好まれるレイカーズだが、全盛期のドンチッチとジェームズがコンビを組んでいることで、さらに魅力的な移籍先となるはずだ。
リザーブによる安定的なインパクトのなさは、ポストシーズンにおけるレイカーズの低迷につながった。解決が必要な最大の問題のひとつとなるかもしれない。
ロスター再編成には、サラリーキャップに関して巧みな仕事が必要となる。だが、ペリンカの有能ぶりは近年の歴史で証明済みだ。
そのペリンカが取り組む状況は以下となる。
レイカーズの今後のフリーエージェント
今オフシーズンのレイカーズのFA選手は5人。そのうち4人が、今季センターでの出場があった選手たちだ。ジャクソン・ヘイズ、クリスチャン・コロコ、アレックス・レンがそろってFAとなる中で、レイカーズはフロントコートの補強が不可欠となる。
- ジャクソン・ヘイズ(無制限FA)
- クリスチャン・コロコ(制限付きFA)
- アレックス・レン(無制限FA)
- マーキーフ・モリス(無制限FA)
レイカーズの今後のドラフト指名権
2025年のドラフトでレイカーズには1巡目指名権がない。また、今後のドラフトの複数指名権を手放している。NBAの規則では、連続する年に1巡目指名権を放出することができない。そのため、レイカーズが取引をする場合、唯一提示できるのが2031年の1巡目指名権となる。
- 2025年:2巡目指名権あり
- 2026年:1巡目指名権あり
- 2028年:1巡目指名権あり
- 2030年:1巡目指名権あり
- 2031年:1巡目指名権あり

2025-2026シーズンのレイカーズの契約
現時点で2025-2026シーズンのNBAでレイカーズに戻ってくるのは13選手だ。プレイヤーオプションを持つ選手が3人おり、そのうちのひとりがジェームズとなる。また、シェイク・ミルトンの年俸は保証されていない。
選手 | ポジション | 年俸 | 年齢 |
レブロン・ジェームズ | F | 5262万7153ドル(PO) | 41 |
ルカ・ドンチッチ | G | 4599万9660ドル | 26 |
八村塁 | F | 1825万9259ドル | 27 |
ドリアン・フィニー・スミス | F | 1537万8480ドル(PO) | 32 |
オースティン・リーブス | G | 1393万7574ドル | 27 |
ジャレッド・バンダービルト | F | 1157万1429ドル | 26 |
ゲイブ・ビンセント | G | 1150万ドル | 29 |
マキシ・クリーバー | F | 1100万ドル | 34 |
ダルトン・コネクト | F | 401万160ドル | 24 |
シェイク・ミルトン | G | 300万ドル(無保証) | 29 |
ジョーダン・グッドウィン | G | 234万9578ドル(PO) | 27 |
ブロニー・ジェームズ | G | 195万5377ドル | 21 |
トレイ・ジェミソン | F | 2ウェイ | 25 |
※PO = プレイヤーオプション
原文:What's next for the Lakers? How L.A. can improve roster around Luka Doncic, LeBron James(抄訳)
翻訳:坂東実藍
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