9月17日、東京都内で男子バスケットボール日本代表の馬場雄大とBリーグのアルバルク東京が記者会見を開き、馬場がダラス・マーベリックスのトレーニングキャンプに参加するための正式なオファーを受け、渡米すると発表した。
馬場は記者会見の壇上で、所属するA東京への感謝の言葉を述べ、自らの夢であるNBAへの挑戦に対する意気込みを語った。
「サマーリーグから始まって(サマーリーグ前の)トレーニングキャンプでも自分のバスケットボールを見せることができてこういった経緯になった。日本のバスケの発展のためもそうですけど、自分の昔からの夢だったNBA、アメリカでプレイするという夢の第一歩がやっと始められるということで、僕自身ワクワクしています。これからも感謝を忘れずに、夢に向かって突き進んでいきたいと思います」。
「NBAは3ポイントラインも遠くなるし、バスケットボールに対する考え方も違うと思うので、まずそれを早くアジャストして、向こうの監督たちが求めるようなバスケットボール・スタイルというものを自分のなかで考えて、追求できたらと思います」。
マーベリックスは、7月にネバダ州ラスベガスで開催されたMGM Resorts NBAサマーリーグに出場した際に馬場が所属していたチームで、2014年には富樫勇樹(現千葉ジェッツふなばし)がサマーリーグでプレイしたチームだ。198cm、90kgの馬場は、このサマーリーグで4試合に出場し、合わせて16得点、9リバウンド、1アシスト、3スティール、1ブロックを記録した。
🎥7月のNBAサマーリーグでマーベリックスの一員として4試合に出場した馬場雄大。キングス戦で見せたドライビング・リバースレイアップ&ワン! @babaseyo @dallasmavs pic.twitter.com/hWw7lqAaj8
— NBA Japan (@NBAJPN) September 17, 2019
NBAチームのトレーニングキャンプに参加する日本人選手は、現宇都宮ブレックスの田臥勇太(2003年デンバー・ナゲッツ、2004年フェニックス・サンズ、2005年ロサンゼルス・クリッパーズ)、2014年の富樫(マーベリックス)、2018年の渡邊雄太(メンフィス・グリズリーズ)以来となる。馬場は、今年ワシントン・ウィザーズにドラフト指名され、トレーニングキャンプにも参加することが確実な八村塁と同じタイミングでトレーニングキャンプに参加することになる。
今年のNBAチームのトレーニングキャンプには、馬場、八村、そしてグリズリーズ2年目の渡邊と、先のFIBAバスケットボール・ワールドカップ2019に出場した日本代表3選手が参加することになる。マーベリックス、ウィザーズ、グリズリーズのキャンプ開始日はすべて現地10月1日。前日(9月30日)にメディアデーと呼ばれる年初の写真撮影及びメディアによる取材日が設定されており、そこでユニフォーム姿をお披露目することになりそうだ。
Bリーグで2年間プレイし、サマーリーグ、ワールドカップと続いたこの夏の馬場のチャレンジは新たな領域に進む。馬場は、仮にマーベリックスとの本契約を勝ち取れなかったとしても、アメリカに残って今シーズンを戦う覚悟だ。持ち前の身体能力を生かしたプレイをNBAのコートでも披露したいと意気込みを語る。
「ワールドカップでフィジカルの強さを痛感させられて、Bリーグでやるにあたっては僕のポジションだとどうしても日本人選手とのマッチアップになってしまうので、このワールドカップでの経験を生かすことができないのかなと感じた。そういった意味では、NBAでトップチームに入ることができなくても、異国の地で、自分磨きも含めて、世界レベルのフィジカルで1年やることが前向きに捉えられると思うので、そのままアメリカに残って向こうのチームでプレイしたいと思っています」。
「シグネチャームーブでもあるスティールからのダンクもそうですし、ダイナミックなプレイをNBAの、アメリカのコートでも披露できたらと思っています。ぜひとも温かい目で、応援をよろしくお願いいたします」。
馬場は、明日18日に日本を発ってダラス入りする予定で、10月1日のキャンプに向けてチームのワークアウトに参加する予定だ。
2019-20シーズンのNBA開幕ロスター発表は現地10月21日(日本時間22日 午前6時)、NBAのシーズン開幕は22日。マーベリックスの開幕戦は23日(日本時間24日 午前5時30分)に本拠地アメリカンエアラインズ・センターで行なわれるウィザーズ戦だ。