【NBAプレイオフ2025展望】東準決勝:キャバリアーズ対ペイサーズ

Stephen Noh

坂東実藍 Miran Bando

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レギュラーシーズンでイースタン・カンファレンスを支配したクリーブランド・キャバリアーズは、プレイオフ・ファーストラウンドでマイアミ・ヒートに圧勝した。インディアナ・ペイサーズとのカンファレンス・セミファイナルは、それよりもはるかに厳しい試練となるだろう。ペイサーズも1回戦でミルウォーキー・バックスを第5戦で沈めている。

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一見すると、キャバリアーズはペイサーズもスウィープ(4勝0敗)で沈めそうだが、この対戦は見た目以上のものがあるだろう。

レギュラーシーズンでペイサーズはキャバリアーズを相手に非常にうまく戦っている。そして今季のレギュラーシーズンを締めくくる際にリーグで最も好調だったチームのひとつでもある。タイリース・ハリバートンはシーズン序盤から荒れていたが、今でははるかに良くなった。そしてペイサーズは一部の主力が戦列に戻っている。

キャバリアーズはレギュラーシーズンで支配的だっただけに、ペイサーズ相手でも大きく有利と見られる。それでも、ペイサーズはドノバン・ミッチェルと競うはずだ。簡単にはいかないだろう。

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キャバリアーズ対ペイサーズの予想

ペイサーズはいくつかの理由から、番狂わせを演じるかもしれない候補と見られるだろう。

キャバリアーズはプレイオフで本当の意味での試練を経験しておらず、ここ2シーズンで落胆の敗退となったことも、人々の記憶に新しい。

一方で、ペイサーズは昨季、東地区決勝まで勝ち進み、プレイオフで躍進した。リック・カーライル・ヘッドコーチは優勝の実績を持つ指揮官だ。対するキャバリアーズのケニー・アトキンソンHCは、プレイオフで大きな成功を収めていない。

また、ペイサーズはキャバリアーズとの相性が良い。キャバリアーズの守備は非常に優れているが、ペイサーズの速いプレイスタイルは問題となるのだ。アンドリュー・ネムハードはとても優秀なディフェンシブガードで、ダリアス・ガーランドを苦しめるだろう。また、ペイサーズにはショットを得意とするビッグマンたちがおり、キャバリアーズのビッグマンたちをペイントから引きずり出せる。

それらが弱点となり得ることは確かだ。しかし、キャバリアーズはレギュラーシーズンで64勝をあげ、記録となる122点差でヒートをスウィープしたばかりのチームである。カンファレンス・ファイナルでボストン・セルティックスと対戦する運命にあると見られる素晴らしいチームだ。

ハリバートンとパスカル・シアカムは、ミッチェルとエバン・モーブリーのコンビに対抗できるだろう。だが、ペイサーズにはガーランドやジャレット・アレンに匹敵するだけの3番手、4番手がいない。そしてキャバリアーズはベンチメンバーのショット力もある。彼らがペイサーズを圧倒するだろう。

予想:第6戦でキャバリアーズ勝利

キャバリアーズ対ペイサーズ、2024-2025シーズンのレギュラーシーズン成績

今季の4回の対戦で、ペイサーズは驚きの奮闘を見せており、3試合を制している。

  • 2025年1月12日:ペイサーズ 108-93 キャバリアーズ
  • 2025年1月14日:キャバリアーズ 127-117 ペイサーズ
  • 2025年4月10日:ペイサーズ 114-112 キャバリアーズ
  • 2025年4月13日:ペイサーズ 126-118 キャバリアーズ(再延長)

最初の対戦では、ハリバートンが前半だけの出場だったにもかかわらず、ペイサーズがキャバリアーズの連勝を12で止めた。ハリバートンが欠場した2日後の再戦は、キャバリアーズが制している。

ここ2回の対戦は、あまり参考にならない。キャバリアーズはすでに第1シードを獲得し、2試合ともスターターを温存した。ペイサーズもレギュラーシーズン最後の対戦でスターターを休ませている。

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キャバリアーズ対ペイサーズ注目ポイント

ペイサーズのペースはキャバリアーズを悩ませるか?

キャバリアーズはレギュラーシーズンで大半のチームを粉砕してきた。その彼らが苦しんだ相手は、必ずしもベストのチームではない。最も速いチームだ。

今季のキャバリアーズが東地区で負け越したのは、ペイサーズとアトランタ・ホークスのみ。どちらもできるだけボールを動かそうとするチームだ。それが、キャバリアーズがビッグマンたちを一緒にプレイさせる時に問題となり得るのである。

昨季のペイサーズはトランジション攻撃と層の厚みを生かして、東地区決勝まで勝ち進んだ。そして今でもリーグで最も速いチームのひとつであることは変わらない。キャバリアーズはリーグ15位のトランジション守備で試されることになる。

ベンチの力で上回るのはどちらのチームか

どちらのチームにも、試合に影響できる、非常に優れたベンチメンバーがいる。

ペイサーズはTJ・マコーネルが長く控えポイントガードを務めてきた。コンスタントにプレッシャーをかけ、守備で相手にとって厄介になる選手だ。ジャレス・ウォーカーは優れたストレッチビッグマンとして成長した。ベン・シェパードは途中出場でショットを放ち、オビ・トッピンという身体能力が高いスコアラーもいる。

一方のキャバリアーズも、同じように強力なベンチメンバーを擁している。タイ・ジェロームはプレイオフ最高のベンチメンバーだ。ディーン・ウェイドは素晴らしい守備をもたらす。ディアンドレ・ハンターは優秀な3&D(3ポイントショットと守備を得意とする)のウィングで、サム・メリルはダリアス・ガーランドの代役を見事にこなした。

このシリーズには多くのスター選手がいる。彼らはそれだけの活躍をするだろう。上記のベンチメンバーの中から大活躍する選手が出ることで決まる試合があるかもしれない。

タイリース・ハリバートンの守備

ファーストラウンドでキャバリアーズはタイラー・ヒーローに容赦なかった。できる限りスクリーンにヒーローを絡め、スイッチで優れたスコアラーたちにマッチアップさせようとしたのだ。

ボールに対する守備が優れないハリバートンに対しても、キャバリアーズは同じことをするだろう。ただ、ペイサーズも以前にこのゲームプランを見ており、彼を守るための対策はある。ショウ&リカバーをさせるだろう。だが、1試合につき20~30回、彼は効果的に実践できるだろうか?

ペイサーズの守備は昨季から大きく向上した。だが、ハリバートンが最大の弱点であることは変わらない。

原文:Cavaliers vs. Pacers prediction, odds, schedule for 2025 NBA Playoffs second round series(抄訳)
翻訳:坂東実藍


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Stephen Noh

Stephen Noh started writing about the NBA as one of the first members of The Athletic in 2016. He covered the Chicago Bulls, both through big outlets and independent newsletters, for six years before joining The Sporting News in 2022. Stephen is also an avid poker player and wrote for PokerNews while covering the World Series of Poker from 2006-2008.

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。