2025年のNFLドラフトは2日に入り、すでに3人のクォーターバックが指名されたが、まだシェダー・サンダース(コロラド大)の名前は読み上げられていない。
キャム・ウォード(マイアミ大)とジャクソン・ダート(ミシシッピ大)がサンダースよりも早く初日の1巡目で指名された。そして2日目の2巡指名が終わり、サンダースはまだ指名されないまま、ルイビル大学のタイラー・ショクにも先を越されることとなった。
ここでは、ニューオーリンズ・セインツがサンダースではなくショクを選択した理由についてまとめる。
なぜサンダースよりも先にショクが選ばれた?
シュアは2巡目全体40位でニューオリンズ・セインツに指名された。数ヶ月前には驚かれれるチョイスだったかもしれないが、リーグ内での話を考慮すると、ショクがサンダースを上回る指名となったことは2巡目が近づくにつれ驚きではなくなっていた。
スカウトや関係者は、ドラフト数週間前にはダートとショクがサンダースを上回るQB2とQB3の候補として予想し始めていた。実際に2巡目に入ると、アルバート・ブリアー記者は「ショクやジェイレン・ミルロー(アラバマ大)がサンダースを上回ったとしても驚かない」と報じたように、サンダースの評価は下がっていた。
ブリアー氏以外にもイアン・ラポポート氏、ジョーダン・シュルツ氏、アダム・シェフター氏がこぞってショクが2巡目最初のクォーターバックとして指名される可能性があると2巡指名のスタート時に示唆していた。
ショクの評価がサンダースよりも高い理由は、おそらく彼の肩に尽きるだろう。サンダースのセールスポイントが肩の強さや優れた運動能力がでないのに対し、ショクは「中距離と長距離の両方でプロレベルのパスを投げられる肩を持つ」と 『NFL.com』のドラフト・プロフィールの中でランス・ツァイアリン氏は記している。
25歳のショクはこれまでオレゴン大、テキサス工科大、ルイビル大でプレーしており、経験も豊富だ。デレク・カーが怪我で出場できない場合、ニューオーリンズの新ヘッドコーチ、ケレン・ムーアの下、ショクにチャンスが回ってくる可能性がある。
純粋なパス能力で見れば、ショクのポテンシャルはサンダースよりも高いと主張する意見もある。サンダースは冷静さと正確さを高く評価されており、セインツは当初サンダースを獲得すると予想されていた。だが、最終的にはショクの方が将来的な可能性が高いと判断し、華やかなコロラド大QBをパスし、2巡目指名権をショクに賭けた。
シェダー・サンダーズ vs. タイラー・ショク
2024年のサンダースとショクのスタッツは以下の通り。
タイラー・ショク | スタッツ | シェダー・サンダース |
12 | 先発試合 | 13 |
62.7% | パス成功率 | 74.0% |
3,195 | パス獲得ヤード | 4,134 |
23 | パス・タッチダウン数 | 37 |
6 | インターセプト数 | 10 |
8.2 | パス平均獲得ヤード | 8.7 |
19 | ラン獲得ヤード | -50 |
1 | ラン・タッチダウン数 | 4 |
サンダースはショクよりも1試合多く出場し、パス成功率や平均獲得ヤードなど、ほとんどのスタッツで優れた成績を残している。
ショクの下、ルイビル大は8勝4敗の成績を残したが、ボウルゲームには出場できなかった、一方、サンダースはコロラドを9勝4敗の成績に導き、アラモボウルに出場している。
数字を見る限り、セインツの指名はその単純なスタッツでの評価ではなく、ショクがNFLで発揮するだろうポテンシャルに焦点を当てたものだったと考えられる。
原文:NFL Mock Draft 2025 with player comparisons: Projecting the best NFL comps for first-round pick
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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