なぜナゲッツはマイケル・マローンHCを解任したのか? プレイオフ目前で異例の決定

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坂東実藍 Miran Bando

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2024-2025シーズンのレギュラーシーズンも残りわずかとなった4月8日(日本時間9日)、デンバー・ナゲッツがマイケル・マローン・ヘッドコーチを解任した。

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マローンHCがナゲッツをNBA初優勝に導いてから、まだ2年も経っていない。今季もチームは47勝32敗という成績だ。だが、レギュラーシーズンが残り3試合となり、来週からポストシーズンという中で決断が下された。『ESPN』のシャムズ・シャラニア記者によると、シーズンのこの遅さでの解任は、NBAの歴史でも記録タイとなる。

また、ナゲッツはあわせてカルビン・ブース・ゼネラルマネージャーと延長契約を結ばないことも発表した。3シーズンにわたって同職を務めたブースだが、今季で退任となる。

ここでは、前例にないナゲッツの決断についてまとめる。

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なぜナゲッツはマイケル・マローンHCを解任したのか?

ナゲッツはシーズン終盤に4連敗を喫している中でマローンHCを解任した。

オーナーであるKroenke Sports and Entertainmentのバイスチェアマンを務めるジョシュ・クロエンケは、声明で「軽々しく決めたのではなく、非常に慎重に評価し、2025年のNBA優勝を競い、デンバーと各地のファンに再びタイトルをもたらすための最高のチャンスをチームに与えることを意図しての決定です」と話している。

「コーチ・マローンは直近の優勝を競うプログラムの基礎を築くのに尽力してくれただけに、このタイミングでの決定は残念です。しかし今、最高レベルで競えるようにするための必要なステップでした。優勝を目指す水準と期待は現行シーズンも変わらず、未来も据えていく中で、コーチ・マローンがデンバーで記録的な10年にわたって植えつけてきた土台に基づき、さらに築いていくことを楽しみにしています」

シャラニア記者は『SportsCenter』でナゲッツが「今季が良い終わりにならない兆候があると感じていた」と説明し、球団がオフシーズンの予定を前倒ししたと報じている。

プレイオフが間近に迫る中、ナゲッツはウェスタン・カンファレンスで6位以内に入れず、プレイイン・トーナメントに回る可能性がある。

一部の主力選手にケガが相次いでいるナゲッツだが、ニコラ・ヨキッチはここ4試合のうち3試合に出場し、平均45.0得点、12.3リバウンド、10.7アシストを記録したところだ。

ナゲッツの代理ヘッドコーチは?

マローンHCの解任を受け、代理でナゲッツの指揮をとるのは、アシスタントコーチのデイビッド・アデルマンだ。

殿堂入りしているリック・アデルマンの息子であるデイビッド・アデルマンは、2017年にアシスタントコーチとしてナゲッツに加入している。2011年にミネソタ・ティンバーウルブズで始めてから、NBAのサイドラインに立って14シーズン目だ。

NBAでヘッドコーチの職を務めるのは初となる。

マイケル・マローンHCの成績

マローンHCはナゲッツでの10シーズン目を終える前に解任された。これまでの成績は471勝327敗(勝率59.0%)で、球団史上最多勝利を記録している。

シーズンチーム成績勝率
2013-14キングス28勝54敗34.1%
2014-15キングス11勝13敗45.8%
2015-16ナゲッツ33勝49敗40.2%
2016-17ナゲッツ40勝42敗48.8%
2017-18ナゲッツ46勝36敗56.1%
2018-19ナゲッツ54勝28敗65.9%
2019-20ナゲッツ46勝27敗63.0%
2020-21ナゲッツ47勝26敗65.3%
2021-22ナゲッツ48勝34敗58.5%
2022-23ナゲッツ53勝29敗64.6%
2023-24ナゲッツ57勝25敗69.5%
2024-25ナゲッツ47勝32敗59.5%
通算 510勝394敗56.4%

原文:Why did the Nuggets fire Michael Malone? Denver makes unprecedented decision days before playoffs(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Gilbert McGregor

Gilbert McGregor first joined The Sporting News in 2018 as a content producer for Global editions of NBA.com. Before covering the game, McGregor played basketball collegiately at Wake Forest, graduating with a Communication degree in 2016. McGregor began covering the NBA during the 2017-18 season and has been on hand for a number of league events.

坂東実藍 Miran Bando

フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。