2024年はワールドシリーズを制したロサンゼルス・ドジャースだが、来季に向けたチーム編成にはまだ頭を悩ませている。
大谷翔平、山本由伸、タイラー・グラスノー、ブレイク・スネルといった豪華なローテーションを擁するドジャースは、MLB連覇に大きな期待が寄せらられる。そんな中、オールスター2度出場のウォーカー・ビューラーは今もまだフリーエージェントとして不確かな立場に置かれている。
レギュラーシーズンでは16試合に先発し、防御率5.38、WHIP1.55という成績に終わったビューラーが来季もドジャースのユニフォームに袖を通す可能性は低いと思われる。しかし、ポストシーズンで見せた素晴らしい活躍を考えれば、彼はまだ他のチームで優れた投手として活躍できるだろう。
そして、ビューラーがどこへ移籍先するかによっては、ドジャースにとって最悪のシナリオとなる可能性もある。
最近、米誌『ニューズウィーク』のザック・プレスネル記者は、ビューラーが3年4500万ドル(1ドル156円換算で約70億2000万ドル)でメッツと契約するだろうと予測した。メッツは昨季のナ・リーグ選手権シリーズの対戦相手であり、現時点では来季に向けて必要最低限のローテーションしか揃えることができないでいる。
「ニューヨーク・メッツは、苦戦している投手を再びメジャーで活躍できるよう再生することでやり繰りしてきた。2024年にはショーン・マナエアとルイス・セベリーノを復活させた」とプレスネル氏は語る。
「ビューラーを獲得すれば、メッツにとって最大の、最も見返りの大きい再生プロジェクトとなるだろう」
「ビューラーが本来の力を発揮すれば、メッツにとってはサイ・ヤング賞の票を集める可能性のある右腕投手を獲得したことになる。2024年のポストシーズンで投げたような投球を少しでも見せられれば、ビューラーに年俸1500万ドル(約23億4000万円)はお得でしょう」
ビューラーはナ・リーグ選手権シリーズでメッツを圧倒し、最終的にはワールドシリーズを含めた10イニングをゼロに抑えてドジャースのワールドシリーズ制覇に貢献した。そのビューラーが今度はメッツの投手として、特にフアン・ソトを獲得したチームで投げるとなれば、ドジャースとしては望ましい状況ではないだろう。
しかし、ドジャースにできることはローテーションの5番手となるビューラーに思い切って高額な年俸を支払うことだけだ。そうでなければ、2017年以来ファンに愛されてきたビューラーが来季どこで投げることになるか、ドジャースにとっては運を天に任せるしかない。
原文:Dodgers fan-favorite predicted to ditch LA for $45 million deal with NL rival Mets
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版編集部)
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