注目の一戦『ウシクvsフューリー2』に、AIによる4人目のジャッジが登場

Daniel Yanofsky

石山修二 Shuji Ishiyama

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オレクサンドル・ウシクタイソン・フューリーによる世界ヘビー級3団体統一戦が日本時間12月22日(日)に迫ってきた。

メインイベントのヘビー級タイトルマッチを含め、日本時間22日(日)未明から早朝にかけて行われるこのイベント『ウシク vsフューリー2』は、スポーツ専門の動画配信サービス『DAZN(ダゾーン)』のPPV(アドオンコンテンツ)としてライブ配信される。

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ウシクは今年5月、判定でフューリーを破り、1999年以来となるヘビー級のアンディスピューテッド・チャンピオンとなった。ジャッジによる採点は114-113、113-114、115-112、トータル2-1のスプリット・デシジョンでの勝利だった。スコアの差こそあれ、9ラウンドにウシクが奪ったノックダウンが決め手となり、多くのメディアがウシクの勝利を支持した。

今回の試合も2人の男がリングに上がる。レフェリーを数えるなら3人だ。そして、それを見守る3人のジャッジがいる。しかし、今回はその6人の背後に別の存在が潜むことになるようだ。

ボクシングのジャッジは、時に事態を複雑にする傾向があると考えられてきた。 試合内容がスコアに的確に反映されず、圧勝や接戦を生むこともあれば、時には勝利に値しない選手に勝利が与えられる場合もあり、長年にわたって頭痛の種となった。

果たして、この問題に解決策はあるのか? トゥルキ・アラルシク氏はAI(人工知能)を活用することによってその解決策を見出そうとしている。

関連記事:【12月22日】ウシクvsフューリー 2 見どころ・勝敗予想オッズ|世界ヘビー級3団体統一戦(外部配信)

ボクシングのAIジャッジとは?

サウジアラビアの総合娯楽庁(GEA)の議長であり、『リングマガジン』のオーナーでもあるアラルシク氏は、史上初となるAIによるジャッジがウシクとフューリーの試合をモニタリングすることを発表した。

アラルシク氏によれば、AIによるジャッジは今回の試合結果の判定に対して使用されるものではなく、公平な情報源となる4人目のジャッジとして、あくまで将来的な利用の可能性に向けた実験のために使用される。

「史上初めてAIによるジャッジが試合をモニタリングします。これによって先入観や人為的なない試合をお届けすることができます。なお、『リングマガジン』が提供するこの画期的な実験は公式結果に影響を与えるものではありませんが、(現地)12月21日(土)に行われる今世紀最大の試合、#Usyk2Furyでデビューします」

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5月に行われた最初の対戦では、前半はフューリーがシャープな動きを見せたが、ウシクが後半に巻き返し、主導権を握った。

アラルシク氏は共有したビデオの中で、AIによるジャッジ導入の理由が説明されている。

「ボクシングの歴史は長年、様々な栄光に彩られてきましたが、時にその栄光は疑念や論争によって曇ってしまうことがあります。今こそ、リングにも公平性がもたらされる時なのではないでしょうか?」

「テクノロジーと人間の専門知識によって実現される公平性です」

ウシク、フューリーとも早く決着をつけたいと思っているだろうから、AIどころかジャッジの判定も必要ないかもしれない。

だが、今回のウシクとフューリーの再戦が判定までもつれ込んだ場合、接戦となる可能性は充分にある。そのとき、4人目のジャッジとなるAIはどのような採点を下しているだろうか?

文:AI boxing judge, explained: Will it be used for Usyk vs. Fury 2 scoring?
翻訳・編集:石山修二(スポーティングニュース日本版)

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