▶スポーツ観るならDAZNで。1カ月間無料トライアルを今すぐ始めよう
ゲンナジー・ゴロフキン戦の完勝が、ドーピング違反を乗り越えてカネロの名を残し、レガシーを固めることになる。
あと数日で、サウル“カネロ”アルバレスがWBC世界ミドル級、WBA世界スーパーミドル級、IBO世界ミドル級王者のゲンナジー”GGG”ゴロフキンに挑戦する。この一戦は15日にラスベガスのT−モバイル・アリーナで行われ、米国東部時間午後8時からHBOで中継される。
両者の対決はこれが二度目。最初は昨年9月16日に行われ、引き分けに終わった。今度は、引き分けは考えづらい。いずれかが勝者としてリングから引き上げることになるだろう。
複数のベルトが懸かっていて、両者は100%の力で激突する。ともに経験十分。サプライズとは無縁であろう。お互いがお互いを知り尽くしている。お互い、じゅうぶんに警戒している。期待外れはまずないだろう。
両者とも、ジャッジが勝負を決めるような展開は望んでいない。ともに、自身の拳で決着をつけようと挑んでいく。試合終了のゴングが鳴ったとき、リング上で立っているのは、どちらか一方であろう。
ふたりのうちのひとりは、タイトルのためだけに戦うのではない。それはカネロ・アルバレスであり、彼は自身の名を残し、レガシーを固めるために戦うのだ。
昨年9月の引き分けの後、アルバレスはドーピング検査でクレンブテロールに陽性反応を示した。彼は食べた肉が汚染されていたためだと主張した。だがこのドーピング違反のため彼の経歴は汚され、果たして彼はクリーンな選手なのかという疑問が持ち上がった。
過去にも使用していたのではないかとの疑惑も出てきた。しかしアルバレスの関心は過去のドーピング検査の結果にはない。今回の試合ですっきり勝って、プロボクサーとしての疑いを晴らさなければいけない。勝利だけが彼の目標である。
「あのときの非難には当惑したし、怒りもした。しかし、いまはこれまでの経験を力にするつもりだ。もし私が腹を立てて自分の殻に閉じこもってしまったら、それは間違いだし、よくないことだ。だからこうした経験をばねにしてトレーニングを重ね、怒りを15日へのエネルギーにするつもりだ」と、アルバレスは報道陣に語った。
ドーピング違反によって、ファンがアルバレスを見る目は変わった。個人的にも辛いものだった。彼に関する疑惑が定着してしまい、15日に勝ったとしても汚名を返上するには十分でないかもしれない。
しかし、名誉を回復しようという彼の決意はこれまでないほど並々ならぬものである。彼は、体内に摂取したものはピュアだと確信しているという。もっと大事なことは、カネロはいま、検査の結果に関する非難は受け入れているということだ。それでも意図的にPEDを摂ってはいないと主張している。
「私は誰も巻き込みたくない。あれはただのミスだったのだ。または、メキシコの精肉事情の問題だ。私が意図的にやったことはない。パフォーマンスを向上させるために何かしたということはない。そうしたことは何もしていない。ミス以外の何物でもないのだ。メキシコではこの問題をあまり考えなかった。あれは本当にミスであって、二度とこういうことはないようにしたい」と、カネロはESPNデポルテスに語った。
さらに加えた「あれがあってから、私は数多くの注意を受けた。本当に数多くだ。極端なのは、肉を食べないというのもあって、肉を食べるのを避けてきた。米国の肉は話が別だ。米国でなら、肉類はきちんと管理されているから心配なく食べられる。とはいえ私としては、肉は極力避けるようにしている。なぜなら私はメキシコにいることが多いからだ。できるだけ肉食を避けてきた」(アルバレス)。
15日の試合に勝つには、体調が万全でなければいけない。ここまで見受けられるところ、アルバレスはキャンプでGGG対策を完璧にこなしてきた。
「いい練習ができた。コンディション作りに力を入れてきた。それこそが今度の再戦において必要なことだ。ずっと集中してきた。ゴロフキンの戦い方を研究してきた」とアルバレスは言った。
そして「彼は変わっていない。これまで通りの戦い方をしてくるはずだ。変わった方がいいと考えているかもしれないが、ここぞという場面になると慣れ親しんだ戦い方をしてくるものだ」と続けた。
彼の食事と一流の体力トレーニング。このふたつがしっかり組み合うと、カネロが勝つチャンスがぐっと大きくなる。薬物なしで勝利をつかめば、ファンを喜ばせることになる。
そして15日の勝利は、ボクシング界におけるカネロのレガシーを固めることになる。ただし勝たない限り、彼がクリーンかどうかは問題にはならない。負けてしまえば、とりわけKOとか大差の判定だと、昨年の試合での禁止薬物使用がますます疑われることになり、さらにそれ以前の試合にも疑惑の目が向けられることになる。
ゴロフキンのアベル・サンチェス・トレーナーは、このことはカネロの頭に埋め込まれていると確信している。カネロにとって今回の再戦は、タイトルよりも名誉挽回をかけた戦いになる。
「彼にとって、大勢のファンの前で名誉を回復するチャンスだ。彼はファンを失ったので、そのぶんゲンナジーや他のボクサーが人気を集めた。ファンが望むような形で名誉を取り返さないといけない」と、サンチェス話した。
そしてこうも言った「今回の再戦において、彼には任務がある。それは彼自身のためだけではなくて、彼の周囲の人々のためでもある。それは、これまでの発言が真実であると証明することだ。それができれば、彼は祝福されるだろう。勝っても、負けても、引き分けても、だ。大事なのは試合へのアプローチだ」。
カネロにとって最高なのは、クリーンでかつ印象的に勝つことだ。それに失敗すると、これまでの実績を傷つけることになる。「もしも…」も「だけど…」もない。待ったなしである。
原文:Canelo vs. GGG 2: Fight is more about legacy than titles for Alvarez
翻訳:Hirokazu Higuchi
【DAZN関連記事】
● 【必読】DAZN(ダゾーン)の"トリセツ" 最新・2018年版!
● ネットでプロ野球中継を視聴する方法を紹介
● DAZNでのプロ野球の放送予定や試合スケジュール
● DAZNでF1放送を視聴する方法は?
● 【最新・2018年版】F1の放送予定・レース日程まとめ
● ネットでMLB中継を視聴する方法を紹介
● MLBの試合日程・放送予定|テレビでの視聴も可能?/2018シーズン