2023年のバロンドールは誰に? 最終順位・受賞者・候補者

Brad Cox

坂東実藍 Miran Bando

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2022-2023シーズンの欧州サッカー界最高の選手を決める2023年のバロンドール授賞式が行われた。

男子はリオネル・メッシ、アーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)、キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)の争いとなった。現在MLSのインテル・マイアミに所属するメッシは、欧州サッカー界に戻らない限り、今後は受賞の資格がなくなる。

女子ではアレクシア・プテジャスの覇権に終止符が打たれることになった。ケガにより昨季はクラブでも代表でも活動が制限されたからだ。バルセロナとスペイン代表で活躍したプテジャスのチームメイトであるアイタナ・ボンマティが有力候補とされていた。

『スポーティングニュース』が、2023年のバロンドールについてまとめる。

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2023年のバロンドールを受賞したのは?

男子はアルゼンチン代表のワールドカップ(W杯)優勝とパリ・サンジェルマンのリーグアン制覇において重要な役割を担ったメッシが、新記録となる8回目の受賞を達成した。

シティで三冠を達成し、プレミアリーグの最多得点記録など、あらゆる記録を塗り替えたハーランドだが、投票では2位という結果になった。

1966年以来2人目となるW杯決勝でのハットトリックを達成したエムバペは、3位となっている。

メッシはカタールW杯の7試合に出場し、7得点、3アシストを記録した。全試合でフル出場したアルゼンチンの3選手のひとりだった。

21歳以下の選手が対象となるコパ・トロフィーは、ジュード・ベリンガムが受賞した。イングランド代表のベリンガムは、メッシの受賞について、「W杯イヤーであり、メッシはW杯でファンタスティックだった。彼がバロンドールにふさわしい」と話している。

女子のバロンドールはボンマティが受賞した。2018年から始まった女子バロンドールの通算4人目となる受賞者だ。

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2023年バロンドール最終結果

バロンドール投票最終順位

順位 選手 国籍 クラブ
1.  リオネル・メッシ アルゼンチン インテル・マイアミ
2.  アーリング・ハーランド ノルウェー マンチェスター・シティ
3.  キリアン・エムバペ フランス パリ・サンジェルマン
4.  ケビン・デ・ブライネ ベルギー マンチェスター・シティ
5.  ロドリ スペイン マンチェスター・シティ
6.  ヴィニシウス・ジュニオール ブラジル レアル・マドリー
7.  フリアン・アルバレス アルゼンチン マンチェスター・シティ
8.  ヴィクター・オシメーン ナイジェリア ナポリ
9.  ベルナルド・シウバ ポルトガル マンチェスター・シティ
10.  ルカ・モドリッチ クロアチア レアル・マドリー
11. モハメド・サラー エジプト リバプール
12. ロベルト・レバンドフスキ ポーランド バルセロナ
13. ヤシン・ブヌ モロッコ セビージャ
14. イルカイ・ギュンドアン ドイツ マンチェスター・シティ
バルセロナ
15. エミリアーノ・マルティネス アルゼンチン アストン・ビラ
16. カリム・ベンゼマ フランス レアル・マドリー
17. クビチャ・クバラツヘリア ジョージア ナポリ
18. ジュード・ベリンガム イングランド ボルシア・ドルトムント
レアル・マドリー
19. ハリー・ケイン イングランド トッテナム
バイエルン・ミュンヘン
20. ラウタロ・マルティネス アルゼンチン インテル
21. アントワーヌ・グリーズマン フランス アトレティコ・マドリー
22. キム・ミンジェ 韓国 ナポリ
バイエルン・ミュンヘン
23. アンドレ・オナナ カメルーン インテル
マンチェスター・ユナイテッド
24. ブカヨ・サカ イングランド アーセナル
25. ヨシュコ・グバルディオル クロアチア RBライプツィヒ
マンチェスター・シティ
26. ジャマル・ムシアラ ドイツ バイエルン・ミュンヘン
27. ニコロ・バレッラ イタリア インテル
T-28. ランダル・コロ・ムアニ フランス アイントラハト・フランクフルト
パリ・サンジェルマン
T-28. マーティン・ウーデゴー ノルウェー アーセナル
30. ルベン・ディアス ポルトガル マンチェスター・シティ

男子の歴代バロンドール受賞者リスト

1956年に初めてバロンドールを受賞したのは、イングランドサッカー界のレジェンドのひとりであるスタンリー・マシューズだ。

1970年代にはオランダの巨人ヨハン・クライフが初めて3回の受賞を達成。1980年代にはフランスのスターだったミシェル・プラティニが初めて3連覇を成し遂げた。

メッシとC・ロナウドは2008年から2017年までのバロンドールを独占。ルカ・モドリッチが2018年にこの流れを止めた。

だが、メッシは翌2019年と2021年にも受賞。そして2023年に8回目の受賞を達成している。

選手 クラブ
1956 スタンリー・マシューズ ブラックプール
1957 アルフレッド・ディ・ステファノ レアル・マドリー
1958 レイモン・コパ レアル・マドリー
1959 アルフレッド・ディ・ステファノ レアル・マドリー
1960 ルイス・スアレス バルセロナ
1961 オマール・シボリ ユベントス
1962 ヨゼフ・マソプスト ドゥクラ・プラハ
1963 レフ・ヤシン ディナモ・モスクワ
1964 デニス・ロー マンチェスター・ユナイテッド
1965 エウゼビオ ベンフィカ
1966 ボビー・チャールトン マンチェスター・ユナイテッド
1967 アルベルト・フロリアン フェレンツバロシュ
1968 ジョージ・ベスト マンチェスター・ユナイテッド
1969 ジャンニ・リベラ ミラン
1970 ゲルト・ミュラー バイエルン・ミュンヘン
1971 ヨハン・クライフ アヤックス
1972 フランツ・ベッケンバウアー バイエルン・ミュンヘン
1973 ヨハン・クライフ バルセロナ
1974 ヨハン・クライフ バルセロナ
1975 オレグ・ブロヒン ディナモ・キーウ
1976 フランツ・ベッケンバウアー バイエルン・ミュンヘン
1977 アラン・シモンセン ボルシアMG
1978 ケビン・キーガン ハンブルガーSV
1979 ケビン・キーガン ハンブルガーSV
1980 カール=ハインツ・ルンメニゲ バイエルン・ミュンヘン
1981 カール=ハインツ・ルンメニゲ バイエルン・ミュンヘン
1982 パオロ・ロッシ ユベントス
1983 ミシェル・プラティニ ユベントス
1984 ミシェル・プラティニ ユベントス
1985 ミシェル・プラティニ ユベントス
1986 イーゴリ・ベラノフ ディナモ・キーウ
1987 ルート・フリット ミラン
1988 マルコ・ファン・バステン ミラン
1989 マルコ・ファン・バステン ミラン
1990 ローター・マテウス インテル
1991 ジャン=ピエール・パパン マルセイユ
1992 マルコ・ファン・バステン ミラン
1993 ロベルト・バッジョ ユベントス
1994 フリスト・ストイチコフ バルセロナ
1995 ジョージ・ウェア ミラン
1996 マティアス・ザマー ボルシア・ドルトムント
1997 ロナウド インテル
1998 ジネディーヌ・ジダン ユベントス
1999 リバウド バルセロナ
2000 ルイス・フィーゴ レアル・マドリー
2001 マイケル・オーウェン リバプール
2002 ロナウド レアル・マドリー
2003 パベル・ネドベド ユベントス
2004 アンドリー・シェフチェンコ ミラン
2005 ロナウジーニョ バルセロナ
2006 ファビオ・カンナバーロ レアル・マドリー
2007 カカー ミラン
2008 クリスティアーノ・ロナウド マンチェスター・ユナイテッド
2009 リオネル・メッシ バルセロナ
2010 リオネル・メッシ バルセロナ
2011 リオネル・メッシ バルセロナ
2012 リオネル・メッシ バルセロナ
2013 クリスティアーノ・ロナウド レアル・マドリー
2014 クリスティアーノ・ロナウド レアル・マドリー
2015 リオネル・メッシ バルセロナ
2016 クリスティアーノ・ロナウド レアル・マドリー
2017 クリスティアーノ・ロナウド レアル・マドリー
2018 ルカ・モドリッチ レアル・マドリー
2019 リオネル・メッシ バルセロナ
2020 - -
2021 リオネル・メッシ パリ・サンジェルマン
2022 カリム・ベンゼマ レアル・マドリー
2023 リオネル・メッシ インテル・マイアミ

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女子の歴代バロンドール受賞者リスト

女子のバロンドールは2018年に始まり、2020年はCOVID-19(新型コロナウイルス)のパンデミックにより中止となった。

女子バロンドール

選手 クラブ
2018 アダ・ヘーゲルベルグ リヨン
2019 ミーガン・ラピノー レインFC
2020 - -
2021 アレクシア・プテジャス バルセロナ
2022 アレクシア・プテジャス バルセロナ
2023 アイタナ・ボンマティ バルセロナ

ゲルト・ミュラー・トロフィーを受賞したのは?

ゲルト・ミュラー・トロフィーを受賞したのは、シティでの見事なデビューシーズンとノルウェー代表でのパフォーマンスを評価されたハーランドだった。

伝説的なストライカーの名を冠した名誉ある賞は、前年度の欧州シーズンにおいてクラブと代表で最も得点をあげたストライカーに贈られる。2021年と2022年のロベルト・レバンドフスキに続き、ハーランドは2人目の受賞者となった。

昨季はシティで1年目だったハーランドだが、公式戦で52ゴールと新記録を打ち立てる見事なデビューシーズンだった。36ゴールとプレミアリーグのシーズン最多得点も更新。6試合でハットトリックを達成し、UEFAチャンピオンズリーグでも12ゴールで得点王に輝き、シティの初優勝に貢献した。

最優秀GK賞のヤシン・トロフィーを受賞したのは?

ヤシン・トロフィーを手にしたのは、アルゼンチンのW杯優勝に貢献したアストン・ビラのエミリアーノ・マルティネスだ。

授賞式では父親が登場し、選手に賞を贈るサプライズもあった。

W杯決勝後にエムバペを揶揄したことで、マルティネスは一部のフランスファンからステージでブーイングを浴びせられた。司会のディディエ・ドログバがそれを止め、マルティネスの受賞に敬意を払うように求める場面もあった。

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最優秀若手選手賞のコパ・トロフィーを受賞したのは?

レアル・マドリーのベリンガムがコパ・トロフィーを手にしている。

昨季のベリンガムはボルシア・ドルトムントで42試合に出場し、14得点をあげた。W杯でもイングランド代表の重要な役割をこなした。

20歳のベリンガムは、バイエルン・ミュンヘンのジャマル・ムシアラ、バルセロナのガビやペドリ、マドリーのチームメイトであるエドゥアルド・カマビンガといった選手たちを制しての受賞となる。

ソクラテス賞を受賞したのは?

テクノロジーを駆使してブラジルの恵まれない子どもたちを支える財団「Vini Jr Institute」の功績が認められ、ヴィニシウス・ジュニオールが受賞した。

2022年、ヴィニシウスは財団に33万5000ユーロ(約5326万5000円/1ユーロ=159円換算)を寄付。2023年にその額は100万ユーロ(約1億5900万円)超に増えた。2024年は250万ユーロ(約3億9750万円)に達する見込みだ。

ドログバは、ヴィニシウスの受賞は地域社会貢献活動のみならず、人種差別との闘いもたたえるものだと強調している。

原文:Who won the Ballon d'Or 2023? Final results, award winners and all nominees at football trophy ceremony(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Brad is a content producer for The Sporting News and has previously worked for the likes of Squawka and The Athletic. His career highlight to date is reporting from the 2022 UEFA Champions League Final in Paris.

坂東実藍 Miran Bando

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。