プレミアリーグで勝ち点が同じなら順位はどう決まるのか? 優勝争いに影響する得失点差

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サッカーのイングランド・プレミアリーグにおいては、すべての試合、すべての勝ち点、すべてのゴールが重要になる。だからこそ、得失点差に関するルールが最も重要な決定要因のひとつなのだ。タイトルレースが接戦であればなおさらである。

プレミアリーグの優勝トロフィーを目指すクラブの運命を決めるのと同様に、チャンピオンシップ(2部)降格や欧州カップ戦出場権獲得チームを決める重要なルールだ。

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5月12日、アーセナルがマンチェスター・ユナイテッドに1-0で勝利した。これにより、アーセナルとマンチェスター・シティによる2023-2024シーズンのプレミアリーグ優勝争いは、最終節で決着することが決まっている。

『スポーティングニュース』では、プレミアリーグ最終節が終わった時に勝ち点で並んだ場合の得失点差に関するルールについてまとめる。

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勝ち点で並んだ場合の得失点差のルール

プレミアリーグでは、シーズン終了時に複数チームが同勝ち点で並んだ場合、最終順位を確定するための基準が複数ある。得失点差、総得点、直接対決の成績、直接対決におけるアウェーゴール数の順だ。

同勝ち点でシーズンを終えた際、実質的なタイブレイカーとなるのが得失点差だ。特に僅差の激しいタイトルレースでは、この得失点差のルールが非常に重要となる。

そのため、タイトルレースを演じているチームにとっては、格下相手に大差をつけることも大切になり得る。アーセナルはシェフィールド・ユナイテッドやウェストハムを6-0で下した。バーンリーやクリスタル・パレスとの試合でも5-0で勝利している。この4試合で+22も得失点差を積み上げた。

プレミアリーグ優勝が得失点差で決まったケース

最も有名なのは、マンチェスター・シティがマンチェスター・ユナイテッドとのタイトルレースを制した2011-2012シーズンだ。最終節のQPR戦でセルヒオ・アグエロが終了間際に得点をあげ、シティの優勝が決まったのはよく知られている。

マンチェスターの両チームが競ったまま迎えた最終節、シティは残り4分でQPRを相手にビハインドを背負っていた。

この時、同時刻開催のもう1試合では、ユナイテッドがサンダーランドを相手にリードしていた。アグエロのドラマチックな逆転弾まで、タイトルはユナイテッドのものになると思われていたのだ。

Sergio Aguero celebrates his winner against QPR

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アグエロのゴールがシティのタイトル獲得を決めたと考える人は多い。実際にそのとおりなのだが、当時のロベルト・マンチーニ監督率いるチームが得失点差で優勝を決められる立場にあったのは、シーズン序盤のオールド・トラフォードでのダービーでユナイテッドに6-1で勝利していたからだ。

シティが5点差で勝利し、ユナイテッドが5点差で敗れたことにより、この結果は得失点差で10点分の差となった。

今のところ、得失点差でタイトルが決まり、すべてのゴールが大切なのだと思い知らされたのは、このケースだけだ。

原文:Goal difference in football explained: Rules, why who has scored the most could decide Premier League title race(抄訳)
翻訳:坂東実藍

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Brad is a content producer for The Sporting News and has previously worked for the likes of Squawka and The Athletic. His career highlight to date is reporting from the 2022 UEFA Champions League Final in Paris.

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フリーランスライター。NBAや欧州サッカーを中心に担当。執筆業は約20年の40代。マジック・ジョンソンのような華麗さを夢見るが、現実は地味キャラ。ならば目指すはサネッティのような継続性か。日々、子どもたちの世話に追われながらバスケとサッカーを追い続け、地道に各種媒体へ寄稿。