渡邊雄太がNBA初先発やウルブズ戦での被ダンクについて語る 「あのダンクをブロックに行かないという選択肢は絶対にありえない」

及川卓磨 Takuma Oikawa

渡邊雄太がNBA初先発やウルブズ戦での被ダンクについて語る 「あのダンクをブロックに行かないという選択肢は絶対にありえない」 image

トロント・ラプターズの渡邊雄太が3月3日(日本時間4日)に109-129で敗れたデトロイト・ピストンズ戦後の記者会見に登場し、キャリア初の先発出場や、先月のミネソタ・ティンバーウルブズ戦でアンソニー・エドワーズに決められたダンクのことなどについて語った。

【動画】渡邊雄太 ピストンズ戦後 記者会見

渡邊はNBAの試合で初めて先発したことについて「いつも通り、自分がやらなければいけないことを最優先」したと語っている。

「スターターであろうが、ベンチからであろうが、やらなければいけないことは変わらないと思っています。まずはディフェンス、リバウンドのところをしっかりとやろうという気持ちで入りました」。

渡邊はこの日、NBAキャリア3シーズン目、レギュラーシーズン通算55試合目にして初めてスターターとして試合に出場した。第1クォーターと第3Qの開始時に出場し、合計11分プレイした渡邊は、3ポイントショット2本を含むフィールドゴール3本を放って成功なしの無得点、4リバウンド(1オフェンシブリバウンド)、1ファウル、出場時のチームの得失点差を示すプラスマイナスは-5だった。

今日のプレイの出来について、渡邊は「良くはなかった」と自己評価している。

「別に大きなミスがあったわけではないんですけど、ただ、全体的にエナジーもいつもよりなかったと思いますし、自分の良さは出せていなかった。反省の多い試合かなと思います」。

また、2月19日(同20日)のミネソタ・ティンバーウルブズ戦で相手のドラフト全体1位指名ルーキー、アンソニー・エドワーズの豪快なダンクに対してブロックを試みたプレイについて聞かれると、「実はそのことについて話す機会があればと思っていた」と切り出し、次に同じ状況になってもブロックに跳ぶと力強く語った。

「ああいうダンクをかまされると、笑いものにされますし、悪い意味で有名になったりもするんですけど、僕の場合、あのダンクをブロックに行かないという選択肢は絶対にありえないです。あれを見過ごして簡単にツーポイント(2点)やられるくらいなら、ダンクをされたほうが(まし)。結果、あれは僕のファウルになって3点プレイをやられてしまったんで、ファウルをするっていうことは絶対ダメなんですけど」。

「ただ、ああいう状況ってみんな、こういう時代なんで、ネット上でバーっと広まるのを恐れて、よけてる人がほとんどなんですけど、僕がそれをしだすと、もうここにいるべきではないと思いますし、プレイタイムをもらうべきではないと思っているんで。あれに関しては3ポイント(プレイ)をやらせてしまったという部分が僕の反省点であって、別にダンクをされたからといって(気にしていない)」。

「もし同じシチュエーションが今後あれば毎回(ブロックに)跳びます。100回のうち99回ダンクされても、1回ブロックできる可能性があるのなら、僕は必ず、ああいう場面ではブロックに跳びます」。

ラプターズは明日(現地4日/日本時間5日)、敵地でボストン・セルティックスと対戦する。この試合はラプターズにとって2020-21レギュラーシーズン前半戦最後のゲームとなる。


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及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。