渡邊雄太「これが当たり前と思わないようにしたい」|ウォリアーズ戦後一問一答(12月22日/現地21日)

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杉浦大介 Daisuke Sugiura

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ブルックリン・ネッツの渡邊雄太が12月22日(現地21日)に本拠地バークレイズ・センター(ニューヨーク州ブルックリン)で行われたゴールデンステイト・ウォリアーズ戦後にメディアの取材に応じた。

この試合で渡邊は19分34秒プレイし、3ポイントショット3本中2本成功を含むフィールドゴール5本中3本成功の8得点、2リバウンドを記録し、143-113の快勝に貢献した。

以下、渡邊の試合後の一問一答(すべて日本語での質疑応答。質問は要約)。

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調子に乗っているとかそういうのではなくて、勝つ前提で試合に臨める

――前半の91得点はチーム記録。ネッツがこれほど好調の要因は?

渡邊:今日で7連勝ですかね。自信があるというか、これだけ勝っていくと、調子に乗っているとかそういうのではなくて、勝つ前提で試合に臨めるんですよ。何となく余裕がある状態でいつも試合に臨めていて、自分たちの(勝利の)パターンがわかっているといった感じです。

――故障から復帰後は常にクロージングラインナップに起用されているが、今はどんな気持ちでプレーしているのか。

渡邊:一瞬一瞬、楽しもうって思っています。楽しもうと思わなくても勝手に、自分自身、楽しめてやれている状態ですね。クロージングラインナップで使ってもらえるというのは5年目にして初めての経験ですし、そのなかで結果も残せているので、これが当たり前と思わないようにしたいなと思います。

――現在、チーム内での自分の仕事は何だと思っているか。

渡邊:ずっとやっているように、ディフェンスと、あとはオープンシュートをしっかりと決めることです。それはシーズン前、ここに来る前から、どこのチームにいてもずっと言っていたことですけど、それを今、高いレベルでやれています。もちろん現状に満足していないですけど、自分がチームのなかでフィットしているなと感じますし、そのなかで結果も出せているので、これを高いレベルで継続していきたいと思っています。

――約1か月ぶりのホーム戦で、登場時に上がった大歓声は聴こえたか。

渡邊:聴こえました。

――当然だが、気分はいいものか。

渡邊:ありがたいですね。最初、僕がネッツと契約したときは、たぶんみんな「誰だこいつ」くらいにしか思ってなかったと思うんですけど、今はああやって歓声が上がるくらいまでみんなから認めてもらえて、ありがたいです。

――劣勢時にチームにエナジーを注ぎ込むことが多いが、今日のように序盤から大差のゲームでのプレーには難しさもあるのか。

渡邊:ああいうゲームになってしまったら正直、難しいですね。特にここ最近、ずっと緊迫した試合が続いていました。だから(大量リードの後に)チームとして、ああやってだらっとした時間帯があったのもしょうがないというか、今日の試合に関しては正直あまり話すこともないかなとも思っています。

あそこでボールをもらえたら迷いなく打てています

――とはいえ、シュートは今日も高確率で決めた。タッチは相変わらずいいのか。

渡邊:左側のコーナーはかなり高確率で決められているので、あそこでボールをもらえたら迷いなく打てています。入ると思って打てているので、それが結果にもつながっているかなと思っています。

――第2クォーター途中、相手のファウルかと思えるプレーで3ポイントショットを外した際、ノーコールだった。その後、レフェリーとしばらく話していたが、どういう内容だったのか。

渡邊:『今のはファウルだろう?』というのを2回くらい言っただけで、別に暴言を吐いたわけでもないのに、(レフェリーから)『ゲームがこういう展開でなかったらさっきのはテクニカルファウルを取った可能性があった』と言われたんです。僕は『ファウルだ』くらいしか言っていないのに(笑)

――少し厳しい口調で言われたのか。

渡邊:レフェリーもそこまで高圧的に話してきたわけではなく、『さっきのは~~』といったフレンドリーな感じではありました。それにしても汚い言葉も使わなかったですし、テクニカルを取られるようなものではないと思ったんですけど(笑)

――前戦、今日の前半も含め、最近のケビン・デュラントはとてつもないハイレベルでプレーしている。間近で見ていてもやはり凄さは感じるか。

渡邊:よくわかんないです(笑)。あれが本来の姿といえばそうだと思うんですけど、本当にチームメイトで良かったとつくづく思っています(笑)

(ヤニスは)正直、1対1で止められる選手ではない

――ネッツもいい状態で、明後日は現在、リーグNo.1のミルウォーキー・バックスと対戦する。

渡邊:次のバックス、その後のアウェイでのクリーブランド (キャバリアーズ)というこれからの2戦が、自分たちのいいテストになると思っています。さっきも言ったように自信はついてきています。バックスには一度、敵地で負けていますけど、あのときの自分たちとは全然違うので、いい状態で試合に臨めると思っています。

――NBAでの1年目から、「一番すごいと思った選手は」という質問に対してバックスのヤニス・アデトクンボの名前を挙げていた。それほどの選手と今回はマッチアップの機会もありそうだが、楽しみか。

渡邊:トロント(ラプターズ)のときにちょっとスイッチしてついたことがあったくらいで、今まででそんなしっかりマッチアップした時間はなかったと思います。彼に対してはいろいろとチームディフェンスを仕掛けていくでしょう。もちろん全力でやりますけど、正直、1対1で止められる選手ではないんで、マッチアップしたときに別にこだわらないというか、チームでしっかり守れたらと思っています。

――NBA2年目以降、「一番すごいと思った選手、ガードするのが難しい選手」と聞いたときに、一度はジェームズ・ハーデン(現フィラデルフィア・76ers)の名前も挙げていた。5年目の今、改めてその質問をしたら、誰の名を挙げるか。

渡邊:もちろんKDはチームメイトなんで抜きで(笑)。うーん…最近だとジャ(モラント/メンフィス・グリズリーズ)ですかね。

取材・一問一答構成:杉浦大介


ネッツは次戦、24日(現地23日)にバークレイズ・センターでバックスと対戦する。

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NBA日本公式サイト『NBA Japan』編集スタッフ

杉浦大介 Daisuke Sugiura

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東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している。