ラプターズが敵地で連敗止める、エンビード不在の76ersは3連敗

及川卓磨 Takuma Oikawa

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11月11日(日本時間12日)、ペンシルバニア州フィラデルフィアのウェルズ・ファーゴ・センターでトロント・ラプターズ対フィラデルフィア・76ersの一戦が行われ、ラプターズが115-109で勝利を収めた。連敗を3で止めたラプターズは再び勝ち越し(7勝6敗)、76ersは3連敗で8勝4敗としている。

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フレッド・バンブリートが第1クォーターの15得点を含む前半だけで17得点をあげたラプターズは、52-57と5点差をつけられて後半を迎えたものの、第3Qにはバンブリートが9得点、新人スコッティー・バーンズが8得点をあげる一方で、76ersのフィールドゴール成功率をわずか28%に抑え込むなど守備も機能し、このクォーターを29-21と上回って逆転に成功する(81-78)。

だが、第4Qに入るとラプターズは76ersの猛追を許してしまう。残り10分の時点で90-80と10点のリードを作っていたにもかかわらず、タイリース・マクシーのオフェンスを止めることができず、残り2分31秒にはそのマクシーに3ポイントプレイを決められて107-107の同点に追いつかれる。さらに、その直後にはアンドレ・ドラモンドにオフェンシブリバウンドからのレイアップを決められて107-109と逆転されてしまう。

ラプターズはタイムアウトを取って立て直しを図ったものの、プレシャス・アチューワのダンクに対するドラモンドのファウルコールがコーチズチャレンジで覆り、ブロックショットと判定されて得点のチャンスを逃すなど、流れを取り戻すことができない。

だが、判定変更直後のセンターサークルからのジャンプボールでラプターズが攻撃権を得ると、OG・アヌノビーのドライブからのキックアウトで右コーナーからギャリー・トレントJr.が3ポイントショットをねじ込む。続く76ersの攻撃をしのぐと、再びアヌノビーのドライブから、今度はバンブリートが右コーナーから3Pを沈めて113-109と再逆転に成功し、勝利をもぎとった。

最後まであきらめずに戦い抜いたチームについて、ラプターズのニック・ナース・ヘッドコーチは、「これはラプターズに根付いている文化なんだ」と語っている。

「我々はそれを信じ、話し合い、実践してきた。そうする責任がある。最大のものさしは、ハートとタフネス、そしてそれをやりたいという気持ちだと思う。幸い、うちのメンバーはほとんどの夜、それを実行してくれているよ」。

ラプターズは、バンブリートがチーム最多の32得点に加えて7アシスト、6リバウンドをマークしたほか、トレントJr.とアヌノビーがそれぞれ20得点、控えのクリス・ブーシェイが17得点、バーンズが13得点をあげて勝利に貢献した。左ふくらはぎの張りのためプレシーズンから欠場が続いている渡邊雄太は、前日にボストンで行われたセルティックス戦を含む今回の遠征には帯同しており、2試合ともベンチから私服で戦況を見守っていた。

敗れた76ersは、マクシーが第4Qの15得点を含む試合最多の33得点をあげて勝利まであと一歩のところまで迫ったものの惜しくも届かず。新型コロナウイルスの安全衛生プロトコルにより6試合の欠場から復帰したトバイアス・ハリスが19得点、左足の打撲による前戦(現地9日のミルウォーキー・バックス戦)の欠場から復帰したセス・カリーが15得点、ドラモンドが4得点、12リバウンド、4ブロックを記録した。安全衛生プロトコル適用中のジョエル・エンビードは3試合連続の欠場となっている。

次戦、ラプターズは13日(同14日)に本拠地でデトロイト・ピストンズと、76ersは同日に敵地でインディアナ・ペイサーズと戦う。

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及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。