NBAファイナル第4戦:試合終盤の攻防を制したバックスがシリーズを2勝2敗のタイに戻す、クリス・ミドルトンはプレイオフ自己最多40得点

及川卓磨 Takuma Oikawa

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4戦先勝制・最大7戦のシリーズとして始まった2021年のNBAファイナルは、これで2戦先勝制・最大3戦のシリーズになった。両チームに残されたミッションはシンプルだ。残りの3試合で2勝することである。

7月14日(日本時間15日)、NBAファイナル2021 フェニックス・サンズ対ミルウォーキー・バックスの第4戦がファイサーブ・フォーラム(ウィスコンシン州ミルウォーキー)で行なわれ、バックスが109-103で勝利を収めた。敵地で2連敗を喫して迎えたホームでの第3~4戦に連勝したバックスは、4戦先勝制の今シリーズを2勝2敗のタイと振り出しに戻している。

【動画】NBAファイナル サンズ vs バックス 第4戦ハイライト

52-52の同点でハーフタイムを迎えた試合は、第3クォーター終了までに38得点をマークしたデビン・ブッカーがチームを牽引し、サンズが82-76と6点のリードを奪っていた。

だが、追う立場のバックスは、残り6分を切ってなお5点ビハインドの状況から、パット・カーナトンとヤニス・アデトクンボの得点で1点を争う接戦に持ち込む。さらに、残り2分あまりからクリス・ミドルトンがシュート3本とフリースロー4本を立て続けに決めて10得点をマーク。最も重要な時間帯に救世主的な働きを見せたミドルトンの活躍により、バックスは見事、逆転勝利を果たした。

バックスはミドルトンが最終クォーターの14得点を含むチーム最多かつプレイオフ自己最多の40得点をマークし、チームの勝利に大きく貢献した。

また、アデトクンボも26得点、14リバウンド、8アシスト、3スティール、2ブロックと活躍。101-99で迎えた残り1分14秒には、決められれば同点に追いつかれるディアンドレ・エイトンのアリウープダンクをアデトクンボがブロックする好守を見せ、終盤につかんだ流れを手放さなかった。

そのほか、ブルック・ロペスが14得点、ドリュー・ホリデーが13得点、7リバウンド、7アシスト、3スティール、カーナトンが11得点、9リバウンドを記録した。

2連敗となったサンズは、ブッカーが第3Qの18得点を含む試合最多の42得点をあげたものの、第4Q序盤に5つ目のファウルを犯してしまい、最終クォーターは出場7分と勝負所でプレイを制限された。

ブッカーは残り3分38秒に、ホリデーの速攻に対する守備で明らかな接触があったにもかかわらず、レフリーがブッカーのファウルを見逃す場面があった(記録上はブッカーのブロックショット)。もしこのプレイでブッカーがファウルの判定を受けていたら、6つ目のファウルで退場となっているはずだった。試合後にこの日の審判長が誤審を認めている

サンズはそのほか、ジェイ・クラウダーが15得点、クリス・ポールとキャメロン・ジョンソンが各10得点だった。ディアンドレ・エイトンは17リバウンド、5アシスト、3ブロックを記録したものの、得点は6にとどまった。

勝利チームが優勝まであと1勝へと迫ることになる第5戦は、17日(同18日 午前10時)にサンズの本拠地フェニックス・サンズ・アリーナ(アリゾナ州フェニックス)で開催される。次戦は、両チームにとって今季ここまでで最も重要な試合となることは言うまでもない。

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及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。