千葉ジェッツ開幕第2戦(対 川崎ブレイブサンダース)レポート

Sporting News Japan Staff

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10月4日の開幕戦でホームコートを守れなかった千葉ジェッツ(以下千葉、0勝1敗)と、Bリーグ3シーズン目にして開幕初戦初勝利を手にした川崎ブレイブサンダース(以下川崎、1勝0敗)の2018-19シーズン第2戦。会場の船橋アリーナは4,941人の大観衆で膨れ上がり、ただならぬ熱気の中で両チームは激闘を演じた。

スコア

    1Q 2Q 3Q 4Q 最終
  川崎 11 11 24 22 68
  千葉 20 14 14 18 66

先発出場メンバー

千葉ジェッツ
富樫勇樹(167㎝、ポイントガード)
石井講祐(182㎝、シューティングガード)
小野龍猛(197㎝、フォワード)
マイケル・パーカー(200㎝、パワーフォワード)
ギャビン・エドワーズ(206㎝、パワーフォワード)

川崎ブレイブサンダース
篠山竜青(178㎝、ポイントガード)
辻 直人(185㎝、シューティングガード)
長谷川 技(190㎝、スモールフォワード)
シェーン・エドワーズ(201㎝、スモールフォワード/パワーフォワード)
バーノン・マクリン(208㎝、パワーフォワード/センター)

第2Q半ば、21点の大量リード

川崎はこの日もニック・ファジーカス(210㎝、センター)を外した先発。一方の千葉は、初戦先発だった田口成浩とジョシュ・ダンカンがベンチスタートで、代わって石井とパーカーがティップオフのコートに立った。

初戦は特に序盤、固さが見られた千葉に対し川崎が先行する展開だったが、この日は両チームともにリズムの良い滑り出しを見せた。最初のオフェンシブポゼッションは、G・エドワーズがティップに勝った千葉。右ミドルポストの小野にボールが渡ると、鮮やかなスピンムーブで長谷川を抜き去り、タイミングよくゴール下に切れ込んだG.エドワーズへのパスがつながり、イージーゴールを奪う。続く川崎の攻撃は、S・エドワーズが豪快なスラムダンクでゴール揺らし2-2。次の攻撃は、石井と辻がお互いにスリーの応酬を披露して5-5と緊迫感のある展開となった。

千葉は立ち上がり2度の攻撃で、強みとなるべきインサイドが機能した結果として、フロントラインとバックコートが得点を重ねることができた。その後、9-6の千葉リードで迎えた残り7分27秒に辻がファウルトラブルでベンチに下がると、9連続得点を含む10-3のランで、残り2分41秒には一気に19-9の10点差までリードを広げ、試合の主導権を握った。ディフェンス面でも、この時点までに辻と藤井にスリーを決められたものの、初戦でアウトサイドから大きなダメージを受けた教訓から、簡単にはロングレンジで打たせない厳しさがあった。最初のクォーターを終えた時点で、千葉は20-11と9点差をつけて先行していた。

千葉は第2クォーターに入っても、この流れを維持して川崎を圧倒。このクォーター残り5分21秒には、西村文男(ポイントガード)のドライビングレイアップで33-12とこの日最大の21点差をつけた。

Ryusei Shinoyama

魔の11分23秒

ただ、ここから川崎はS・エドワーズのダンク、マクリンのゴール下レイアップ、長谷川の3ポイントショット2本で反撃。千葉は西村が記録した33点目以降、前半終了までフィールドゴールを成功させられず、ハーフタイムには34-22と、千葉のリードは12点まで縮んでいた。

第3Qに入っても千葉はこの悪い流れを断ち切ることができず、立ち上がりから辻にこの日2本目の3Pを浴び、S・エドワーズにインサイドでゴールを許す。千葉の後半最初のゴールは、34-27と7点差まで詰め寄られたこのクォーター残り8分23秒。石井のスリーが決まりなんとか37-27と二桁リードを取り戻した。

千葉はさらに速攻で富樫が得点し39-27と押し返すが、ここから川崎に怒涛の反撃を許してしまう。S・エドワーズとマクリンに2本ずつインサイドで決められ、篠山と辻には速攻でゴールを奪われた。残り3分58秒、さらにマクリンのフリースローが決まった時点でスコアは39-40の千葉1点ビハインドとなってしまった。

この時間帯、カギとなったのはマクリンとS・エドワーズの存在感。特に彼らを軸とした川崎のインサイドデイフェンスは、千葉の制限区域での攻撃を難しくさせた上、ディフェンシブリバウンドから速攻で加点する理想的な展開につながった。ディフェンス面での奮起がオフェンスに“点火”した川崎を、千葉は止めることができず、一気に追い上げられてしまった。

第2Q残り5分21秒の33-12から、第3Q残り3分58秒の39-40まで、6-28の劣勢という“魔の11分23秒”が、66-68の敗北という最終的な結果のほぼすべてであった。第4Q終盤の、辻の逆転スリーが“トドメ”であることはまちがいないが、バスケットボールの試合における重要局面の一つといわれる後半の入り方に失敗したことが、特筆すべき敗因であろう。

Chiba Jets

第1節の千葉と今後

千葉は開幕2連敗、川崎は逆に連勝でシーズンをスタートさせることとなった。この2試合、千葉は個々のプレイヤーがゴールに向かう強い姿勢を見せていた一方で、シュート率が低空飛行だ。フィールドゴール成功率は初戦が40.3%(3Pは18.2%)、第2戦が35.4%(同25.9%)。オフェンシブリバウンドで2試合とも川崎を上回っているだけに、この確率はもっと上昇させたいところだ。また、富樫以外のバックコート陣からの得点をもう少し期待したい。得点が伸びないことで、チーム全体としてもストレスを感じているはずだ。それと、2試合とも前半をリードして終えながら、第3Qに流れを相手にもっていかれた点も気がかりだ。

ただ、課題が明白なだけにその解決に取り組んで、自信を持って前に進めば、成績はついてくるのではないだろうか。「たられば」の話ではあるが、初戦の第1Qにもしもシュートがあと数本成功していれば、この2試合の結果はちがっていただろう。しかもあの時間帯、千葉は抑えられていたというよりも、入れるべきシュートを落としていた。執拗な川崎のディフェンスを相手にして、チャンスは十分作り出せていたのであり、それ自体はやはりどのチームと戦っても脅威になる。

川崎についていえば、厳しいディフェンスとバックコート、フロントラインのバランスの良さが際立ち、今年も非常に手ごわい相手であることが確認できた。しかも注目の帰化選手ファジーカスはいまだ出場機会を得ていないのである。篠山と辻、そして成長著しい藤井祐眞を含めたバックコートの安定感は予想以上だ。

あえて課題を付け加えるなら、2人の外国籍選手以外のフロントラインの活躍か。ファジーカスはもちろん、この日12得点を稼いだ長谷川や鎌田裕也(パワーフォワード/センター)がさらなる貢献をもたらすとなると一層怖い。それは念願のリーグ制覇の現実味を高めるのみならず、日本のバスケットボールの強化という側面からも望ましいことだ。


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日本を拠点に国内外の様々なスポーツの最新ニュースや役に立つ情報を発信しているスポーティングニュース日本版のスタッフアカウント。本家であるスポーティングニュース米国版の姉妹版のひとつとして2017年8月に創刊された日本版の編集部員が取材・執筆しています。