メイウェザー対YouTuberローガン・ポールは決着せず…

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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現地時間6月6日、米国フロリダ州マイアミのハードロック・スタジアムで、ボクシング50戦無敗・4階級制覇のレジェンド、フロイド・メイウェザーと人気お騒がせ系YouTuberローガン・ポールのエキシビションマッチが行われたが、8回フルラウンドで決着がつかなかった。

開催地のフロリダ州ボクシングコミッションが正式な試合として認可しなかったため、ジャッジなし、正式勝者なし、レフェリーストップあり、合法的KOあり、グローブは当初の12オンスから10オンスに変更された。体重は当初言われていたように、ローガンが規定190ポンドを下回る189.5ポンド(約86キロ)、メイウェザーが160ポンドを下回る155ポンド(約70キロ)だった。

1、2回では勢いを見せたローガンに対し、様子を見ていたメイウェザーは3回に攻勢に出た。4回にはローガンがメイウェザーにクリーンヒットを浴びせるシーンもあったものの、明らかにスタミナ切れを起こし、以降、メイウェザーの鋭いパンチを度々被弾する展開に。しかし、ローガンはクリンチを多用してひたすら耐える選択肢を取った。下馬評ではローガンが圧倒的不利でKO負け必至の声が多かったものの、最終8回まで逃げと守りに徹したYouTuberに、メイウェザーも決定打を与えることが出来ずに試合終了となった。

ボクシングのデータサイト『CompuBox』によると、メイウェザーは計107発中43ヒット(40%)、ローガンは計217発中28ヒット(13%)だった。中盤以降はパンチよりクリンチのイメージの方が強かったが、ほうほうの体で逃げ切ったローガンは「世界最高のボクサーを相手にここまでやれた!」と自らを褒め称えた。

メイウェザーは試合後、「彼は私が思っていたよりも優れている。驚いた。よくやったよ」と根負けした様子だった。今後については「チームと話し合う」としたメイウェザーだが、5月6日の会見の際、ひと悶着あったローガンの弟ジェイクとのエキシビションマッチの声も上がっている。

ジェイクが8月28日に対戦予定の元UFC王者タイロン・ウッドリーは、メイウェザーの盟友であり、結果次第で新たな展開が生まれる可能性がありそうだ。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。