メイウェザー対ローガン・ポール戦のルールは? 公式な勝者なしのエキシビションマッチルール

神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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現地時間6月6日に行われるボクシング50戦無敗のレジェンド、フロイド・メイウェザーとYouTuberローガン・ポールのエキシビションマッチ。顔合わせとなった5月6日のメディア会見では、ローガン陣営の挑発行為で一触即発の状況となったが、週末に迫る本番の試合のルールについて確認してみよう。

試合が実施される会場マイアミガーデンズ(ハードロック・スタジアム)の所在地となるフロリダ州のボクシングコミッションが確認した同カードのルールは以下となる。

  • 副審なし(判定なし)
  • 公式な勝者として認定されない(非公式)
  • 合法的ノックアウト
  • 主審の判断によるノックアウト
  • ヘッドギアなし
  • グローブは12オンス
  • 3分間 x 8ラウンド

当然ながらエキシビションマッチのため、公式な勝者は認定されず、副審(ジャッジ)によるスコア裁定もないという。2018年12月31日にメイウェザーが日本で行った那須川天心戦と同様だ。ちなみにこの時、メイウェザーは1ラウンド2分19秒でTKOで非公式勝利した。

ローガンはこのルールについて、合法的なノックアウトが認められる点については喜んだものの、公式勝者が認められない点、12オンスグローブについては不満を挙げていた。試合を行う地域のコミッションの規定によって異なるものの、プロの試合ではほぼ中間の大きさだ。メイウェザーが現役時代に主戦場としたウェルター級、スーパーウェルター級は10オンスとなり、それよりも大きい。小さいグローブの方がダメージは大きく、「合法的なKO」を狙うローガンにとってはその点が不満なようだ。

なおメイウェザーのプロとして最後の50戦目では、コナー・マクレガーがグローブのサイズを8オンスに下げることを要求。メイウェザーが同意して試合を行い、10回TKOで勝利した経緯がある。そのため、今後サイズが下がったとしても、むしろメイウェザーが有利になる可能性もあるが、それでも体格差は大きい。173cm(リーチ183cm)のメイウェザーに対し、ローガンは188cm(リーチ193cm)だ。

また、規定体重は公式に確認されていないものの、ローガンは以前SNS上で、自身の体重は190ポンド(約86キロ)、メイウェザーは160ポンド(約72.6キロ)だとし、体重1ポンドオーバー毎に10万ドル(約1100万)の罰金が科せられると話していた。30ポンド(約13.6キロ)という体重差は50戦無敗のレジェンドにとっても大きなハンデになるかもしれない。

英スポーツメディア『Sky Sports』は、「俺はヤツの半分の年齢で、ハングリーだ。失うものは何もないが、ヤツは失うものがクソデカいだろ。どんなことでも起こりうるぜ」というローガンの鼻息の荒いコメントを紹介した。

多くのボクシングメディアはプロ戦績0勝1敗のローガンに注目しており、米国で試合を中継する放送局『Showtime』のスティーブン・エスピノーザ社長も、"エンターテイメント"として人々を楽しませて稼ぐことを第一義とするメイウェザーの意図に沿う展開になっていると話した。

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神宮泰暁 Yasuaki Shingu

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日本編集部所属。ボクシング・格闘技担当編集者。