ゴンザガ大学3年の八村塁がNBAドラフト2019へのアーリーエントリーを表明

及川卓磨 Takuma Oikawa

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4月16日(アメリカ現地時間15日)、ゴンザガ大学と同大3年生の八村塁(フォワード)が、6月に実施されるNBAドラフト2019に指名対象選手として申請(アーリーエントリー)することを発表した。

「この3年間ゴンザガ大でプレイをできた事は、自分の人生において素晴らしい経験でした。そこで新たに大きく、僕の夢に一歩近ずく事ができました。そして今回、NBAドラフトにエントリーする事を家族とコーチと話し決断しました。最初にゴンザガ大の皆さん、特にコーチやスタッフに感謝です」(八村のツイッターより)

下級生(大学卒業前の選手)がNBAドラフトの指名対象選手になるためには、NBAに対して事前にドラフトに参加する意思を通知する必要がある。正式に通知後、ドラフト・コンバイン(NBAが主催するドラフト対象選手の身体能力測定会)や各チームが開催するドラフト前のワークアウト(ドラフト対象選手を集めて行なわれる査定会)に参加することができる。

6月20日(日本時間21日)にニューヨーク州ブルックリンのバークレイズ・センターで行なわれるNBAドラフト2019は、NBA全30チームが参加(※指名権の譲渡等により指名権のないチームがある場合もある)し、2巡目までに合計60選手が指名される。

富山県出身の八村は、現在、アメリカの多くのバスケットボールメディアからドラフト1巡目指名が有力視されている。もし八村がドラフト指名されれば、1981年にゴールデンステイト・ウォリアーズから8巡目全体171位で指名された元男子バスケットボール日本代表の岡山恭崇氏以来、日本人選手としては史上2人目の快挙となる(岡山氏はドラフト指名されたもののウォリアーズと契約せず、NBAではプレイしていない)。

また、現在メンフィス・グリズリーズには2ウェイ契約選手として渡邊雄太が所属しており、来季もし八村がNBA入りを果たせば、史上初めてNBAに2人の日本人選手が同時に所属することになる。

明成高校(宮城県)でウィンターカップ3連覇(2013~2015年)やインターハイ優勝(2015年)を成し遂げた八村は、2016年2月にトロント(カナダ)で開催されたNBAとFIBAが共催するバスケットボール・ウィズアウト・ボーダーズ・グローバルキャンプに参加し、オールキャンプチームに選出された。

その年の秋にゴンザガ大学に入学し、3年生の2018-19シーズンには、NCAAトーナメントを含む37試合に出場。1試合平均30.2分、19.7得点、6.5リバウンド、1.5アシスト、0.9スティール、0.7ブロック、フィールドゴール成功率59.1%、35試合で二桁得点を記録した。NCAAトーナメントでは、3月31日(日本時間4月1日)に行なわれた準々決勝(エリート8)で敗退したものの、そのテキサス工科大との試合ではチーム最多の22得点をマークした。

今季終了後には、ジュリアス・アービング年間最優秀スモールフォワード賞やウェスト・コースト・カンファレンスの年間最優秀選手賞、米スポーティングニュースのオールアメリカ・ファーストチーム、AP通信のオールアメリカ・セカンドチームなどに選出されている。

また、昨年のFIBAバスケットボール・ワールドカップ アジア地区予選では、日本代表の一員としてウィンドウ3~4の4試合(オーストラリア、チャイニーズ・タイペイ、カザフスタン、イラン)に出場し、1試合平均21.5得点、6リバウンドの活躍で全勝に貢献した。

及川卓磨 Takuma Oikawa

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スポーティングニュース日本版編集長。千葉県生まれ、茨城県育ち。2000年日本大学卒。大学在学時を含めて丸14年間バスケットボール専門誌の編集者として企画立案・取材・執筆・編集・誌面制作・マルチメディア運営等に携わる。2013年秋にNBA日本公式ウェブサイト『NBA Japan』編集長就任。サイトやNBA日本公式ソーシャルメディアの新規開設に携わると同時にメディア運営を主導。2022年4月より現職。主な競技経験はバスケットボール、野球、サッカー。